カテゴリ:驚きの出来事
天才型と努力型。 日本のフリースタイルスキー・女子モーグルは、長野オリンピック以来の12年間、2人の選手が牽引してきました。里谷多英選手と上村愛子選手。ともに長野以来、今回が揃って4回目の五輪です。 そのモーグルで、里谷選手は、オリンピックという大舞台の頂点に立ちました。 里谷選手は天才型です。 長野後、里谷選手は、フジテレビに所属することになりました。 そのころ、里谷選手は「次のオリンピックも金メダルを」という周囲の期待をよそに、引退をほのめかします。長野の前年に里谷選手にとって最大の指導者である父上が他界されてしまったこともありますが、周囲には、「練習が嫌い」 「苦しい」「好きなことをしたい」と、よくこぼしていたそうです。里谷選手は本当に引退を考えていたのでしょう。足首を折る大ケガという選手生命にかかわるトラブルもあり・・・。 誤解を恐れずに言えば、里谷選手の本音としては、金メダルは周囲が思っているほどたいしたものではなく、「単なる一つの記録にすぎない」のかもしれません。青春真っ只中の里谷選手はモーグルよりもっと他にしたいことがたくさんあったに違いありません。 しかし、大舞台になると結果を残すのが天才たる由縁。ソルトレイク五輪で里谷選手は2大会連続のメダルとなる銅メダルを獲得しました。冬季五輪で日本の女子選手が2つ以上のメダルを手にしたのもはじめてという偉業。 里谷選手の「天才型」を示すかのような私的トラブルもありました。酔って暴行事件を起こし起訴猶予処分になった事件。スキー連盟の強化選手から外れました。一時は事実上の引退と誰もが思いました。しかしトリノ五輪にも里谷選手は出場します。さすがに結果は15位でしだか。 話がちょっとそれましたが、つまり、天才型リアスリートが凡人と最も違うのは「心臓=ハート の強さ」ではないかと思うのです。「たかが金メダル」と思えるような心の強さというか、余裕。大舞台でも動じないことが頂点に立つために一番必要なことではないかと思うのです。かのイチローが「平常心」と言っているのはそういうことではないでしょうか。普通に力を出せば世界の頂点に立てる人とは、そんな人なのでしょう。 里谷選手は、深刻だった腰痛も回復しコンディションは上向きとのこと。バンクーバーという大舞台に向け、里谷選手は「天才力」を放ってきているようにも見えます。何かやってくれるかも知れないという期待が高まります。それは里谷選手だから。
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