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森へ行こう(心とからだと子育てと)

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森の声

森の声

2022.10.17
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カテゴリ:カテゴリ未分類
幼い子どもたちが自分が生まれた世界を認識するためにまずしているのは、世界をそれぞれの特徴に従ってグループ分けすることです。

そのために、「似ている所探し」をします。自分と他の子の間にも「似ている所探し」をします。そのため、「自分と同じような行動をしている子」を仲間として認識します。その際、肌の色の違いや障害の有無は関係がありません。

ゲームが好きな男の子は「ゲームをしている子」を仲間として認識します。「毀滅の刃」が好きな子は「毀滅の刃」が好きな子を仲間として認識します。

まただから、仲間には同じ行動を求めます。大人は「みんな一人一人違ったっていいんだよ」と言いますが、一人一人違うのは当たり前なので、違いをそのまま肯定していたら、世界を認識出来なくなってしまうのです。

「木」という概念を得るためには「木というものに共通する何か」を知る必要があります。
色々な木を見て「似ている所探し」をするから「木というもの」が分かるようになり、そして「この木」の特徴(個性)が分かるようになるのです。

絵を描く時もパターン化した絵を描きます。家を描く時は「まさにこれが家」というような絵を描きます。イヌやネコを描く時も「イヌと分かる絵」「ネコと分かる絵」を描きます。
このようなパターン化が始まるのは、子どもが群れ遊びを始める時期と重なっています。「みんな一緒」が出来るようになる頃です。

その頃から、「仲間」と「仲間以外の子」が分かれ始めます。そして、この頃から「仲間ではない子」に対してイジメが始まったりします。

絵を描かせてもみんな似たような絵を描き始めます。それまでは自由に描いていたのに、急にパターン化されたつまらない絵を描くようになるのです。「上手に描きたい」という意識も目覚め始めます。この場合の「上手」は「自分らしく」ではなく「みんなと同じように」描きたいということです。

それでお母さんは「もっと自由に、もっと自分らしく描いていいんだよ」と言うのですが、でもそれは、「一人ぼっちでいること」を意味してしまいます。
幼い子どもは一人ぼっちは嫌なんです。誰かの仲間になりたいのです。だからみんなと同じように描こうとするのです。

子育てでも、他の子と関わらせることなく特別な子育てをしてしまうと、子どもは「みんなと一緒」という安心感と喜びを持てなくなり、寂しくなったり不安を感じたりしてしまいます。
それがどんなに理想的な教育方法であっても、他の子と切り離されて育てられた子は「自分らしさ」に目覚めるのではなく、「自分」へのこだわりが生まれます。その結果、他者と対立しやすくなります。

もし、自分の周囲にいる人と異なった教育をしたいのなら、同じような価値観を持った仲間とつながり、その仲間の中で子育てをするようにした方がいいです。

ここに書いたようなことはいい悪いの問題ではありません。「子どもはこういう過程を通って成長していくんだ」というだけのことです。

子どもはまず、誰かの仲間になろうとするのです。そして、仲間達と色々な形で関わることで「僕はぼくだ」「私はわたしだ」という意識に目覚め始めるのです。

例えば、基地作りをするような時でも、みんなが同じように考え、同じように行動しているだけではいつまで経っても基地は出来ません。

「三人寄れば文殊の知恵」という諺がありますが、それぞれが触発し合って色々な意見を発し、色々な事に気付き、さらに、それらを持ち寄って同じ目的のために行動する結果として素敵な基地が出来るのです。

まずは「同じ目的を持つこと」、これが始まりです。でもそれが実現するためには考え方の多様性が必要になるのです。
「全体」がしっかりとしているから「個」が生きてくるのです。


子どもが自分を知り、個に目覚めるためには、自分を映す鏡が必要になるのです。そのためには目的を共有出来るような仲間が必要になるのです。

「自分は自分だ。無理してみんなと同じことをやろうとしなくてもいいんだ」という事に気付き始めるのは思春期になってからです。

でも、「あなたはあなたのままでいいのよ」と子どもを群れから引き離してしまうと、子どもは自分を映す鏡を失ってしまいます。そのため、「自分は自分」という感覚が目覚めなくなってしまうのです。

お母さんが「あなたはあなたらしく生きればいいのよ」と言っても、「自分と他の子の違い」は分かっても「自分らしさ」が分からない子にはそういう生き方は出来ないのです。

違いが肯定される仲間の中で「自分らしさ」に気付き、「自分は自分」という感覚が目覚めるのです。そういう体験がないまま思春期を迎えると、違いを肯定出来なくなってしまうのです。
そして、「似ている所」ではなく「違っている所」ばかりを探すようになり、「みんなと違う自分」を自己嫌悪したり、恥ずかしがるようになります。

例として適当かどうかは分かりませんが、例えば「ポメラニアン」という犬種がありますよね。
そのポメラニアンの特徴や、個性や、いい所は「イヌ」という大きなグループの中で意味を持つのですよね。
でもそのポメラニアンを、「犬という生き物が存在しない世界」に連れて行ったら、他の生き物との違いは分かっても何がポメラニアンの特徴なのか、個性なのか、いい所なのか分かりませんよね。そのようなことです。





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Last updated  2022.10.17 08:30:02
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