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森へ行こう(心とからだと子育てと)

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森の声

森の声

2023.03.28
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カテゴリ:カテゴリ未分類
現代人は、「簡単で、便利で、豊かな生活」を追い求めてきました。そして、機械文明の進歩と共に、かなりそれは実現されてきました。

でも、実際にはある面では簡単で便利にはなりましたが、別の面ではより複雑で不便になりました。実際、高機能で便利なはずのスマホに手を焼いている人もいっぱいいます。

自動車や電車や飛行機を使えば、昔の人が何日もかけて行っていたような所にも、数時間で行くことが出来ます。

昔の人が何時間、何日もかけなければ出来なかったような仕事や活動でも、機械を使うことで簡単に、あっという間に出来るようになりました。
ですから、単純に考えると、現代人はいっぱい時間が余って、みんな遊んで豊かに暮らせるはずです。

実際、1930年に、世界的に有名な経済学者「ジョン・メイナード・ケインズ」が、「孫の世代の経済的可能性」という講演の中で、「百年後、一日に3時間働けば十分に生きていける社会がやってくるだろう」と予言したそうです。
そして、私たちはそのケインズが予言した(ほぼ)百年後に生きています。

でも、ケインズの予言は実現していません。むしろ、昔よりも労働時間は増え、肉体だけでなく神経もすり減らして心を病む人が増えてきています。

確かに、「簡単で便利な機械や道具」が発明されることで、私たちは昔の人よりも、肉体も、頭も、感覚も使わないでも生活できるようになりました。同じ労働にかかる時間も手間も減りました。

じゃあ、心とからだにゆとりが生まれて、みんな残った時間を楽しく遊んで暮らせるようになったのかというと、そんなことありませんよね。
なぜなら、昔の人よりも「生活に必要なお金」が増えたからです。それは、簡単で便利な機械を買い、簡単で便利な生活を送るために必要なお金です。

実際、みんな朝から晩まで働き詰めです。生活が楽になるどころか、みんな生活に追い立てられています。昔は年をとれば「隠居」が出来ましたが、現代人はからだが動かなくなるまで働かなければ生きていくことが出来ません。そして、便利な機械のおかげで老人でも出来る仕事が増えました。

自然と共に生活していた時代の人たちは、日が暮れれば一日の仕事は終わりでしたが、現代人は、便利な機械のおかげで日が暮れても仕事が出来るようになりました。

昔は、会社から出たら「自分の時間」でしたが、便利な機械のおかげで、今では会社の外でも、家の中でも仕事が出来るようになりました。
でも、新しい機械、便利な機械の登場は、人と人のつながりを断ち、世代間の断絶を加速しました。

ケインズの予言通りなら、現代人はそんなに働かなくてもいいはずなんですが、でも実際には、人々はどんどん「心と体のゆとり」を失っています。
そして、「機械によって生まれたゆとりの時間」を「遊び」に回すのではなく、その時間にも仕事を詰め込んでいます。
どうしてそうなってしまうのかというと、「簡単で便利な機械の登場」が、人々の心に欲と不安をもたらしたからです。そしてその欲と不安には限りがありません。

「やること」が増えることで心のゆとりも失いました。そんな現代人のからだは、ストレスと緊張でガチガチです。

でも、困ったことに、「欲」と「不安」に駆られて働けば働くほど、「欲」と「不安」は増えてくるのです。「人間が人間らしく生きるために必要なこと」が満たされなくなってしまうからです。
そして、その欲と不安を解消するためにさらに簡単で便利な機械を創り出し、さらに新しい仕事を増やそうとしています。
でも、その流れの中で、人の心も、からだも、自然も破壊されてきました。そして「頭でっかちな大人」ばかりが増えてきました。

幼い子ども達も、そんな「頭でっかちな大人」に追い立てられるようになりました。「頭でっかちな大人」は幼児期は幼稚園時代のためにあると思っています。幼稚園時代は小学校時代のためにあると思っています。そうやって、「今」を「未来」のために犠牲にするように子どもに求めています。
子ども時代は大人になって成功するためにあると思っています。
その時使われる言葉が「これがあんたのためなんだから」という言葉です。

そうして子ども達は、遊びも、仲間も、時間も、空間も取り上げられ、「今、自分の育ちに必要なもの」を育てることが出来なくなりました。

幼い頃から、そういう状態で育った子は簡単で便利な機械に依存しないと生活することが出来ません。便利な機械や道具がないと遊ぶことも出来ません。
そのため、欲と不安に追い立てられながら、そういうものを得るために生きるようになります。そして、「自分」を見失い、さらに不安に駆られます。

ケインズが予想した未来の人のように、人々が「本当に必要な仕事」、「本当に必要なお金」だけ残して、あとはのんびり、ゆっくり過ごせればいいのですが、追い立てられながら生きてきた人は、「何もしなくてもいい時間」が怖いのです。

なぜなら、何もする事がないと、必然的に「空っぽの自分」と向き合わなければならなくなるからです。

そんな状態、そんな自分を変えたいと思うのならば、まだ、「欲と不安」に支配されていない幼い子ども達を見習うことです。





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Last updated  2023.03.28 09:38:16
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