テーマ:暮らしを楽しむ(388421)
カテゴリ:お気にいりモノこと
片肘のソファーが事務所にやって来たのはいつ頃だっただろう ぼろぼろ、埃だらけ、バネは飛び出しかけていた むかし老松町の昭和ビルにいた時、椅子の張り替えをお願いしたことがある杉原さんに頼もうと 東天満にあったはずの小さなお店を訪ねた。しかし、そこには大きなビルが ちょうどバブルの、ちいさな個人商店の建物は次々に征服されていった時代 しかし、偶然にも出会った町内会のおばちゃんから、どうも東大阪へ移転されたという情報が そして、まもなく電話帳から杉原商店を見つけ出すことができた 一生懸命探したことを、杉原のおっちゃんはとっても喜んでくれた 現役を退き、80に近くなったおっちゃんは、息子さんといっしょに矍鑠(かくしゃく)とやって来た そして、現役の社長が嘆くような値段でグレーのモケットに張り替えてくれた 「木枠も痛んでいたので直しといた」 なかなか大変なレストアだったようだ 冬至にちかい昼間 太陽は部屋の奥まで差し込んでいる 日だまりの中でソファーが「本でも読んだら」と招いている お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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