今カミさんと練習中のチェロ・ソナタ(本当はピアノとチェロのためのソナタ)はラフマニノフだ。言うまでもなくピアノ・パートは最難曲だ。ものすごい量の音符が書かれていて、どう考えても譜めくりができないらしい。たいがいコピーを並べたりしてなんとかしているようだが、この曲ばかりはだめらしい。ついに、iPadを使うという。
自分の書き込み付きの楽譜をスキャンしてもよいのだが、汚すぎるのでネットの楽譜を使うという。IMSLPに同じ版のピアノ譜があるので、これをダウンロードし、Piascoreにエクスポートする。他の楽器だとフットペダルで譜めくりをすれば良いのだが、ピアノは左右のペダルを使うから無理だ。この曲はピアノの大音響でチェロを圧倒しないようにするのは本気で大変だから、左ペダル(ウナ・コルダ:弱音ペダル)の使用は必須で、譜めくりのペダルを使う余地はない。そこで、ウインクでめくることを勧めた。
演奏に使うiPadはiPad Pro12.9インチで、2019年に購入した第3世代だ。Face ID、つまり顔認識でロックが解除される。画面側のカメラで顔を見ていて右目のウインクに反応してページをめくる。この話をするとほとんどの人が「そんなもの信頼できない」と言うのだが、ピアノ弾きにはその他のチョイスは無い。試してみるとかなり正確に動作するのだ。
この曲の次の本番は来月下旬だ。それまで練習で常に使いウインクに慣れることを勧めた。練習を聴いていると途切れることが無いから、どうやらちゃんと動作しているらしい。本番では予期しないことが起きるから不安はあるが、コピー譜を並べて演奏した本番でも譜めくりのトラブルで止まったことが何度もある。どっちみち譜めくりにはリスクがあるのだ。
お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2023.09.06 21:21:30
コメント(0)
|
コメントを書く
もっと見る