カテゴリ:読んでみた本
知り合いに勧められて読んでみました。 400字詰め原稿用紙820枚という大作です。文字の細かさと量に一瞬引きましたが、読み出すとおもしろく二晩で読みきりました。 本日の朝刊にも広告が出ていました。25万部売れているそうです。この種の作品としては異例の売れ行きです。この広告に『日本経済新聞』の書評が転載されています。 〈著者が強調するのは、貧困や差別という背景を持つ犯罪者に対する共感で、それが捜査の成果にもつながり、弁護士としては闇社会に引き寄せられる契機にもなる。転落に向かう人間ドラマは実にスリリングだ。〉 まさにこの本の本質を捉えていると思います。筆者の生い立ちは恵まれたものではなかったようです。筆者は努力を重ねてハンデを乗り越えました。検事になっても弁護士になっても、社会的に弱者といわれている人たちの立場に立っています。そこが強みであり、つけ込まれる隙となったわけです。 同じような姿勢で仕事に取り組んでいる人はたくさんいることでしょう。自分の信念に基づいて一生懸命取り組んでいるものの結果が伴わない。時には言われもない噂や情報によって、望まぬ責任を負わされることもあるかもしれません。そういう不安定な社会に生きる人にとって、筆者のストーリーは決して他人事ではありません。多くの人の共感を得られる理由の一つはこの点にあるのでしょう。 ←応援よろしくお願いします。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年10月18日 00時07分33秒
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