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テーマ:酒類業界の打ち明け話(24)
カテゴリ:業界ネタ
いつも思うことだが、これだけIT技術が進歩したご時世に、
酒販業界ほどそのITと縁遠い業界もないのではないか。 例えばメーカーや卸店の営業担当者との連絡に、Eメールを使うこともほとんどない、 そういった現状なのだ。 まあ電話とFAXで事足りるのなら、それはそれで問題ないのかもしれない。 しかし事態は別な意味で、結構深刻だったりする。 今はどこのメーカーも卸店も、昨今の人員削減のあおりを受けて、軒並み営業マンを削減している。 つまりその分、営業マンがわれわれのところを訪問する機会が減るということであり、 その分新製品や限定販売商品などといった、様々な情報が入りにくくなるということでもある。 もちろんそれを補完する手段があれば、何も営業マンが来なくともそれほど困ることは無い。 FAXをのべつ幕なしに流してくるところもあるが、 それはそれで送る側の通信費もこちらの紙の負担もバカにならない。 個人的にはこういうとき、電子メールなどのITツールがずっと有効だと思っている。 私はことあるごとに、メーカーや卸点の担当者にそれを言い続けているのだが、 どうもそれがなかなか実現しない。 その言い訳としてよく言われていることが、ふたつほどある。 ひとつには、まだまだPCを使いこなせていない小売店もあり、情報を平等に流せない、ということだ。 しかしあえて遅れてる店に合わせることで、本来得られるべき情報が得られないというのは、 本末転倒ではないだろうか? なにも、PCが使える使えないで納入価格に差がつくとか、そういうレベルの話ではないのだから、 とりあえず始められるところから始めて、PCを使えない店には それなりのフォローをすれば済むことだと思うのだが。 そしてもうひとつは、Eメールで情報を流すための人員がいない、ということだ。 しかしなにもメルマガみたいに体裁にこだわる必要は無い。 必要最小限のことを箇条書きで書いて流してくれれば、それで充分なのだ。 それを見て気になることがあれば、こちらからアクセスすれば済むことだから。 とにもかくにも、「伝わる」ということが最も肝心なことであって、 何をおいても最優先されるべきことなのだ。 しかし現実はそうなっていない。 先日も、とあるメーカーの「限定生産」の商品が出ていたのを私が知らずに、 オーダーしそびれてしまった、ということがあった。 卸担当者としては、こんなものはどこからもオーダーは無いだろう、と高をくくっていたようで、 あえて情報を流そうとしていなかったらしい。 先ほど私が提案した要領なら、「これこれこういった商品が出ますよ」と ひとこと流すだけでいいのに............簡単なことなのだ。 今や1億総ネット時代で、ただでさえ我々売り手と消費者とで、 受ける情報の差がほとんど無くなってきている。 我々も日々ネットでいろんな情報を収集しているが、どうしても限りがある。 だからこそ、メーカーや卸店からのダイレクトな情報というのは、とても貴重なのだ。 それが思うように入ってこない今の状況というのは、どうしようもなく歯がゆい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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