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テーマ:酒類業界の打ち明け話(24)
カテゴリ:お酒の話
先日、某大手メーカーの国産ワインをサンプルとして1本頂いた。
上代700円程度のものだそうだ。 この程度の価格帯だったら、どうせ薄っぺらな味なんだろうな、 ということで、あまり期待しないで飲んでみた。 一口含んでみて、おやっと思った。 それなりのコクがあるのだ。 これはひょっとしたら侮れないのかも、と思いつつ飲み進んでいったが、やっぱり期待は落胆に変わる。 何て言うか、ジューシーなんだけど深みが無い、そんなところだ。 別な言い方をすると、濃厚なブドウジュースにアルコールを添加したような感じ、なのだ。 ここで思い出したのが、一連の「第3のビール」的商品の数々。 最近は各メーカーとも、「コクがある」ということを機軸に打ち出している。 これはおそらく、「ビールもどきだから薄っぺらな味だろう」という消費者の先入観を 欺いてやろう、というメーカーの意気込みの表れだと思う。 しかしこれもやはり飲んでみると、最初こそは飲み応えを感じるものの、 飲み進んでいくとやっぱり「まがい物」でしかない。 もっとも所詮嗜好品だから、これらの商品の味を気に入って、 おカネを出して買うという人が大勢いること自体は、別に悪いことではない。 ただ率直な感想として思うことは、日本人の技術は、うわべの味わいを取り繕うことに関しては、 天才的な領域に入ってきたなあ、ということだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年06月16日 19時34分58秒
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