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2010年12月18日
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テーマ:たわごと(26730)
カテゴリ:業界ネタ
ベストセラーになっている『デフレの正体』という本を読んだ。
人口構成の変化から社会経済の変化を読み取るという、誰もが気付きそうでいながら、
実際あまり提唱されていない視点は非常に斬新で、興味深く読んでいった。

ただ敢えて難を言えば、この本のタイトルは『デフレの正体』ではなく、
『不景気の正体』にした方が良かったのではないかと思う。
というのも私の見た限りでは、不況時に小売販売額が伸びていたり、その反対があったり、
という矛盾についての解説がなされてはいるものの、肝心の「デフレの発生」に関しての
本質的な説明がなされていないように感じたからだ。

もっとも私もその分野に関しては門外漢だからエラそうなことは言えないが、
「デフレの要因」に関して、多少思うところはある。
そのひとつが、「数量至上主義」だ。


「数量至上主義」など、所詮私の思いつきで書いた言葉だから、世間的にはまったく
浸透しているとは思えないが(笑)、要は得てしてメーカーが陥りやすい考え方だ。
商社をはじめとする中小の流通業者や、サービス業者などの業界シェアなどを判定する基準は、
「売上高」だったりする一方で、製造業者のシェアというのは、その「生産高」、
つまり製品の「数量」で判定されることが多いかと思う。

リカーマンらしく酒類業界にその例を求めると、例えばビール会社のシェア争いは、
常にその「数量」が判断基準になっている。
しかもそれは「大ビン換算」などという、いかにも時代遅れな単位がいまだに用いられている。
さらに清酒業界に目を転じれば、ここでは「石(こく)」という、
さらに時代遅れの単位がまかり通っている(ちなみに「1石」は一升瓶100本分)。

まあ単位そのものの是非はさておくとして、こういった業界で「生産量」が
会社規模の優劣をつける唯一の指標となっているとすると、一体どういうことになるだろう?
そう、各メーカーはシェアをアップさせるために、“数多く”売らなければいけなくなる。
「品質」よりも「数量」の方が優先されるというわけだ。

ところが昨今のように消費者の財布の紐が限りなく固くなっている状況下では、
何とか買ってもらう為にやることはただひとつ、値を下げることだ。
それを、「どんな手を使ってでも」やるわけだ。


ビール業界でいうならば、「発泡酒」や「第3のビール」などが、
そんなミッションを受けて生まれてきたものなのだ。
常に業界内で比較の対象になるのが「数量」であって「金額」ではないので、
どんなに高額なものを売った者も、たとえ単価が低くても「たくさん」売った者より評価は低い。
極端な見方かもしれないが、あながち間違いではあるまい。

これがエスカレートすると、商品の品質などは二の次で、
とにかく数多く売るためにやたらと単価を下げたがる。
そんな企業行動の成れの果てが、今のこのデフレではないか、と私は見る。

もしこの仮説が当っているならば、デフレを加速させている原因の一端には、
そういった低価格商品をありがたがる我々消費者の存在も無視できない。
とすると、このデフレから脱却するためには、低価格で低品質な商品を
市場から駆逐する必要があるが、これもまた難しいことだ。

というのも、消費者がいやいや低価格商品に手を出しているのならいざ知らず、
今のこの低価格商品の「質の低さ」が、ある意味“スタンダード”になってしまっているからだ。
「第3のビール」を飲んで、「スッキリとして美味しい」という人もいたりするが、
こういう人達が例えば「キリンラガー」を飲んだりすると、苦くてイヤだということになるらしい。

言うまでもなく、「第3のビール」は“まがい物”でしかない。
デフレが進行する、という現象にプラスして、
「“まがい物”がスタンダードになりつつある」ということまでが既成事実化しつつあると思うと、
暗澹たる気持ちになってくるのだ。





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最終更新日  2010年12月18日 17時28分42秒
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