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テーマ:ビールを語ろう(2279)
カテゴリ:業界ネタ
かつてディスカウント店での安売りはあったものの、
90年代半ばまで、スーパーやコンビニなどでのビール価格は、まだ定価だった。 そこに風穴を開けたのがあのダイエーで、ここがビールの廉売を始めると、 瞬く間にあらゆる業種に広まった。 そんな中で開発されたのが「発泡酒」、1994年にサントリーが出した『ホップス』が最初だ。 これが当たると、各社こぞって追随商品を出してきた。 「発泡酒」はビールに比べての違いは「麦芽比率」だけだったが、 その次には原料そのものを換えるという“禁じ手”まで出現した。 2004年にサッポロが出した『ドラフトワン』、そう、いわゆる「第3のビール」だ。 そして今や、いわゆる“ビール類”のカテゴリーにおいては、 業務用は別にしても、家庭用ではこれが圧倒的なシェアを誇っている。 と、ここまでの流れを振り返ってみると、どんどん価格が安きに流れるのは、消費者利益のため、 というよりは、流通業者やメーカーが少しでもライバルに対して量的に差をつけたい、 という一心からだったことが分かる。 「消費者利益」なんてのは“後付け”の理屈でしかない。 ところで競争はここで終わりではなく、今度は大手チェーンストアが メーカー物をはるかに下回る価格の「第3のビール」を、プライベートブランドとして出してきた。 だがその製造元は「韓国」なのだ。 ここまで来ると「なりふり構わず」にも程がある、と情けない気持ちになってくる。 過去から脈々と流れている、流通現場の身勝手な価格主導権争いが、結果的に隣国に利益をもたらすことになる ―――――――これは仮説でも何でもなく、大手チェーンストアのプライベートブランドに お客が殺到すれば、いつでも現実になる可能性のあることなのだ。 なんかイヤだなあ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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