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2015年04月15日
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カテゴリ:お酒の話
先日、とある酒蔵の「蔵開き」に出掛けた。
「蔵開き」とは、「蔵解放」とか「蔵まつり」などと呼ばれることもあるが、
要は一般ユーザー向けのイベントで、普段なかなか入れない蔵の中に入れてもらったり、
秘蔵の酒を販売したり、振る舞い酒をしたりするものだ。
こういうところでは近所のお酒好きの方々や、日本酒ファンの方々で賑わう光景が見られる。

私もよく一人でふらりと出かけては、そこで出くわした見知らぬ方といつの間にか仲良くなって、
酒が紡ぐ縁で盛り上がるというのがお決まりのスタイルになっている。

さて先日出掛けた蔵開きでも、そういうシチュエーションになった。
ほとんどが地元の人だったが、他愛もない話で盛り上がっている中、やや異質な空気があった。

私の近くに座っていたある男性が、いかにもマニアックな話を展開しているのだ。
やれどこそこの蔵は方向性が見えないとか、どこそこの蔵は地元では評判悪いとか、

アンタは評論家ですか.....(-_-;)

一応皆さん、「ほー、そーですか」的に適当に相槌打っていたものの、
明らかに周りの人たちも困惑しているのが見て取れる。

話を聞いていると、日本酒好きが昂じてあちこちの蔵を訪ね歩いているという。
飲んだ酒の数も、おそらく私なんかよりもはるかに多そうだ。
そう、いわゆる“酒マニア”だ。

こういう手合いの“酒マニア”、ウチの店にも時折出没する。
彼らに共通する要素としては、

「飲んだ酒の数、訪問した蔵の数、とにかく“数”を自慢のネタにする」
「飲んだ酒の評価の基準は、“旨い、不味い”とか、“好き、嫌い”ではなく“良い、悪い”」
「細かい酒質データとか、原料米や酵母の出自など細かいことにこだわる」
「造り手へのリスペクトが感じられない」

といったところが挙げられる。

いや、別にそういう人がいたっていいのだ。
ある意味そういう人たちも、今日の日本酒ブームを支えてくれてるわけだし。

ただねえ、そういう話題はマニアばかりが集まる酒の会のような場で話すにふさわしく、
一般の方がほとんどを占める蔵開きのような場では、明らかに場違いだ。
ここはとにかく理屈抜きで盛り上がって、酒を楽しむ場なのだ。評論家などいらない。





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最終更新日  2015年04月15日 22時05分15秒
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