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2005/07/09
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カテゴリ:塾の日常風景
試験が終わって通常授業。やっと塾側のペースで授業ができる。学校の定期試験対策は、まるで学校の下請け作業のように受け身にならざるを得ないので結構疲れるのだ。

数学は中学生各学年とも、やっと計算問題が終わった。3月から延々と計算問題ばかりやっていた気がする。計算問題ばかりやらせていると、まるで自分が公文の先生になったような錯覚を感じる。教師というよりトレーナーみたいだった。

これからは嬉しいことに各学年いっせいに方程式の文章題に突入する。これでやっと「訓練」ではなく「学問」ができる気がする。
中1は1次方程式、中2は連立方程式、中3は2次方程式。方程式の文章題には、じっくりと時間と熱意をかける。文章題がビシッと解ける地力をつけるのが塾の仕事だ。方程式の文章題は塾の力の見せ所である。

文章題を教えている時は、まさしく子供の「学力」をつけているんだという充足感がある。生徒の脳味噌を鍬でせっせと耕しているような、健康的で実りのある労働をしている感じだ。
中3・中2の子は中1の時に鍛えているので文章題にも慣れていて、サクサクと鍬が地面に食い込むように飲み込みが良く、教えることが心地いい。

しかし中1で中学受験をしていない子に1次方程式の文章題を解かせるのは、最初のうちはかなり苦しい。まるで万年雪に閉ざされ硬く凍りついた地面を耕しているかのようで、鍬が氷にガチンと押し返されてしまう。
彼らは文章題に最初は手も足も出ない。小学校では文章題をろくに教わっていないのだ。問題を読みこなす読解力、問題のイメージを図に書き示す表現力、未知数をxと置く技術、そして計算力と、文章題解くにははあらゆる力が必要である。
僕は硬く凍った土の中からこれらの力を引き出してやらなければならないのだ。中1の1次方程式には2ヶ月間みっちり時間をかけて取り組むが、彼らがどこまで力をつけるか不安4割、楽しみ6割である。

逆に中学受験を経験した子は方程式の文章題を楽しんでいる。小学校時代に苦労した文章題が方程式という「反則技」でいともあっさりと解けてしまうことに感心している。
「小学校の時の難しい解き方より簡単」という声があちこちでしている。
「なんで方程式を小学校の時に教えてくれなかったん」という声もする。





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Last updated  2005/07/09 11:23:16 PM



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