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なんとか一日終わった…。みんな部活や帰る準備をしている。
「たがくらー、きょう自転車だって?一緒に帰ろう」 別クラスのカオリ達が声をかけに来た。 「いいけど…私、遅いよ?こぐの」「いいの、いいの。実はね、きょう”パーラーかのん”で、パフェお得日なのだ。寄って行こうよ♪」 「えー、いいね。行きたーい」「決まり、行こう行こう♪」 そんな訳で、寄り道が決まってしまった。シャロンへの連絡は帰ってからにしよう☆ ガールズトークで盛り上がって、おいしいパフェを食べてえっちらおっちら帰って来た。 部屋に引っ込んで、なんとか着替える。くらり。めまいがした。くらくら始まる。わあ、大波小波で左右に揺さぶられる。必死でベットまでふらつきながらたどりつき、倒れこむ。そのまますうっと意識がひいていく波のようにさがっていった。 『花を見につれていきたいな』『いきたい、やくそく』 ゆびきりげんまん、うそついたらはりせんぼん、のーます♪ 『きった』 嬉しそう…あれ、私?じゃあ、あのひとと約束したんだ。花を見につれていってくれる約束したんだ。 あのひとと…。心がぽかぽかしてきた…。 『ど・う・し・た、た・か・や』 口が勝手にうごく。横たわっているのはわかる。ここは、どこ? 『どうもしない。あやめさんは?』 あの人が言う。あやめさん…それ、私? あの人は優しい表情で私を見ている。 ちょっと待って。私、さっきなんて言った? 『ど・う・し・た、た・か・や』たかや!この人、たかやって言うんだ。 ノックの音がする。反射的に顔が上を向いた。この天井…この匂い…病院? 身体が鉛のように重くてそれにふといつるが巻きついて、身体を動かせない。 『・・・・・』 誰かが何か言っている。そのときだけ、あたたかな光がさして、沈んだ深海から光を頼って浮き上がられる。だれ? 浮き上がって光をみつめる。あの人が心配そうに見ていた…。 身体の中に入りこまれた。不快感が全身を駆け抜ける。黒い影が私を呑み込んだ。 -ぱちっつ。目を開く。思い出した。多分全部ではないけれど。ところどころ、額がうずくのは、なにか女性の影が浮かぶものの、はっきりした画像が浮かばない。そのうち、記憶が浮かんでくるだろう。 どうやら、分離したまま長い事いたのがわかった。2分されていたために、いつも通り学校に行っていた私のノート内容がわからない原因がここにあった。そして、もう片方は、連中に乗っ取られたまま病院にいた。…何やってんの、私。戦いの最中に生理になっちゃって、連中を引き寄せちゃって、取り込んじゃって…シャロンのあしを引っ張っていたんだ…。 だから、あの子…。 (ホントに久しぶりなんだからぁ…) 彼女の声が耳の奥でもう一度よみがえった。 私ったら…。 自分が情けなくなって、涙がでてきた。 悔しい…。 頭ががんがんしてきた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年07月05日 22時33分01秒
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