(リバイバル)静かな朝の国のドタバタ日記

2008年07月11日、北朝鮮の観光地金剛山にて、韓国人女性が朝鮮人民軍の兵士から銃撃を受けて死亡。

昨年のこの日の早朝…ホテルから散歩に出かけたパクさん(女性：当時53歳)が、立ち入り禁止区域に紛れ込んでしまい、警戒中の北朝鮮軍兵士(北朝鮮側は若い女性兵士と発表)に銃撃されて死亡するという痛ましい事件が発生しました。


<事件の概要>


<ある大学生が撮影していた現場付近の写真>

翌12日より金剛山観光は全面中止となり、現在に至るも再開の目途は立っていません。


<写真：金剛山>

私も金剛山には行きましたが、しつこいほど何度も「立ち入り禁止区域への接近厳禁・北側住民への接近厳禁・北側軍事施設の撮影厳禁」等々の禁止事項を繰り返し聞かされ、これを破った際には”北側への拘束や参加者全員の日程の中止”を覚悟するように言われました。従って、私の”金剛山観光記念写真”内には、北の住民や兵士や軍事施設に関する写真は1枚も残っていません…。


<写真：金剛山…こんな写真を撮るのが”限界”です。>

実は、私は１回だけ「厳禁事項」の”北朝鮮兵士へ声を掛ける”行為をしてしまいました。でも、これは「韓国良いとこ亡命しない」って類のものではなく(こんなことを言って何日も拘束されたおばちゃんがいました…)、韓国側の人間が通る道と北朝鮮側の住民が通る道の交差点で、「この先も(交差点を越えて)歩いて行っていいですか」と歩哨所の兵士に尋ねるためでした。


<金剛山：写真手前が”韓国側通行可能”な道路、写真奥の北側集落から伸びる道が写真左側の先で交差しています…その交差点の先へ進むと、岩場に彫られた「将軍様のお言葉」が見える場所があります。「その近くまで行けるか」と言う意味で尋ねました…。＞

兵士は露骨に私を無視して(まともに答えると彼も”拘束”されるのでしょう…)、仕草で「どうぞ(さっさと行け)」と答えました。

韓国の人は何だかんだ言っても「同じ民族同士」だからと言う”油断”からか、どこか「緊張感に欠ける」ところがあるようで…トホホ…。上の出来事の際には同僚の韓国人の女の子が一緒だったのですが、直後に通った北の住民を満載したトラックに向かって”ニコニコしながら手を振って”いました(勿論、この行為も「厳禁」です…)ので、慌てて止めさせました…。

でも、そんな姿を見て感じたのは、手を振っているのは「色白でお洒落な服装でスタイルのいい女性」で、トラックの荷台に座っているのは「色黒でボロボロの人民服を来た干乾びた印象の女性」、この二人が「同じ民族」である事実に衝撃を感じました…。