テーマ:TVで観た映画(3913)
カテゴリ:映画鑑賞記録
"THE PERFECT STORM"
監督・・・ウォルフガング・ペーターゼン 原作・・・セバスチャン・ユンガー 出演・・・ジョージ・クルーニー、マーク・ウォールバーグ、ダイアン・レイン、ジョン・C・ライリー、ウィリアム・フィクトナー、カレン・アレン、ボブ・ガントン、メアリー・エリザベス・マストラントニオ、他。 ・物語序盤・ 1999年、東海岸の古い漁港グロースター。 カジキマグロ漁船の船長ビリー・タインは、スランプに陥っていた。 漁獲量は仲間内でも最低で、船主からはひどい厭味を言われる。 意地になったビリーは、帰港したばかりにも拘らず、シーズン最後の漁に再び出る事を決定する。 船のクルー達は一斉にブーイングを発するが、結局彼等もビリーに従うしかなかった。 しかし無理を押して漁に出たものの、当たりは殆どなく、ビリーは他の漁船が立ち入らない遥か東まで船を進める事に。 丁度その頃、巨大なハリケーンが周辺に接近していた。 更に近くの低気圧を巻き込んで、ハリケーン"グレイス"は観測至上最大級の大きさにまで成長してきていた…。 漸く大漁に恵まれ、大喜びのビリー達だったが、グロースターへの帰路は、まさに大嵐の中を突っ切る危険な賭けだった。 映画館で観て、ビデオを借りて観て、今回テレビで観て、合計三回目の鑑賞です。 個人的にとても好きな作品ですが、流石にパニックムービーは三回も観ると飽きますね(笑) 一応実話がベースになっています。 大半はエンターティメントとして、創造されたものですが、実際に大嵐は起き、海難事故で死者が出ました。 一番の見所は、やはりハリケーンで大時化になる海そのものの脅威でしょうね。 大自然の猛威の前で、力の限り必死に抗いながらも、無力に等しい人間達。 まるで巨大な壁のようにそそり立つ大波に向かって、船を走らせるシーンは、大きなスクリーンで観た時、鳥肌が立ちました。 やはりこういう種類の映画は、映画館の大きなスクリーンと大音響で鑑賞するのが正解ですね。 ドラマ的にも人間模様がなかなか上手く描かれています。 パニック・ムービーはともすれば人間描写には手を抜くものですが、この作品は脇役まで一人一人のキャラクターが丁寧に描写されていて印象に残りますね。 長期間のスランプに陥って、船長としての資質を問われ、断崖絶壁に立たされている主人公ビリー。 ビリーとは対照的に大漁に恵まれ、船長としてノッているリンダは、ビリーのよき理解者。 前の結婚で子供を奪われている恋人の為に、新しい世界に飛び込んできた若者、離婚して子供を育てている漁師、彼と犬猿の仲の仕事にあぶれているはみ出し者の男。 それぞれが人生というドラマを背負っています。 キャラクター設定を等閑にしなかった点が良かったですね。 嵐に巻き込まれてゆく過程も、不運が重なって、観ている側も選択に迫られる気がします。 嵐が過ぎる迄待って、久し振りの獲物を腐らせるか、一か八か嵐を突っ切って港に戻るか。 元々経済的に追い詰められた状況なので、苦渋の選択です。 あの状況なら、つい危ない橋を渡ってしまいそうで、単純に彼等をバカだとは言えない自分が居ます。 また漁船一隻だけの話にせずに、その当時同時に遭難していた船や救助隊のドラマを平行させて描いた事で、緊張感が途切れない上手い構成になっていたと思います。 パニック・ムービーの秀作ですね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
Dec 13, 2004 08:23:24 PM
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