テーマ:試写会で観た映画の感想(679)
カテゴリ:カテゴリ未分類
6/20(土)より全国ロードショー。
http://syugotenshi.jp/ 監督・・・佐藤祐市 原作・・・上村佑『守護天使』(宝島社刊) 出演・・・カンニング竹山、佐々木蔵之介、與真司郎、忽那汐里、寺島しのぶ、柄本佑、日村勇紀、波瑠、吉田鋼太郎、キムラ緑子、佐野史郎、大杉漣、他。 ・物語序盤・ 薄給サラリーマンの須賀啓一は、恐妻の勝子から毎日500円を渡されて出勤する冴えない気弱な中年男。 ある日啓一は、電車内で老人に席を譲った清純な女子高生と遭遇する。 後日、駅で転倒した啓一が落とした大事な500円玉を拾ってくれたのは、正に天使のようなその女子高生・宮野涼子だった。 啓一はこの瞬間、生まれて初めて恋に落ちた。 しかし啓一が勤務する塾の元生徒で引き籠りの佐々木大和は、彼に女子高生のプログを見せる。 そこには彼女の淫らな心の闇が赤裸々に書き込まれていた。 更に大和は、このブログを見たと思われる者達が、闇サイトで彼女を拉致監禁する計画を立てている事を教える。 涼子の潔白を信じる啓一は、彼女を悪辣な犯罪から守るべく、大和とチンピラの村岡を巻き込んで、彼女の身辺警護に乗り出す。 しかし傍から見ると、それは単なる変態のストーキングとしか映らない…。 原作の縛りがある分、大目に見てあげないといけないのですが。 大甘に見ても、チョイ間延びしてますね。 あと、登場人物の行動に疑問符が飛びまくりで、展開が不自然なんですよねぇ。 観客に真相を見せないように謎掛けするのは良いんです。 でもそれが不自然な行動に基づいていると、そこで躓いてしまうんですよ。 どう考えても可笑しいよ…という思いが付き纏って。 挙句に話のテンポも悪いので、変だ変だと考える時間が増えてしまいます。 もっと笑える話かと予想していたのですが、中身はともすれば引いてしまうような物騒な事件です。 闇サイトに集まる連中が共謀して、女子高生を拉致して乱暴しようというのですから、笑いの前に、嫌悪感の方が先走ってしまいます。 もう少しバカっぽい事件なら笑えたんですけど、この手の事件が実際に頻発している時勢に、これを笑えというのは…。 少なくとも私にはNGの範疇です。 映画の中では、流石に陰惨な描写はありませんでしたけどね。 なにせ犯人の一人がバナナマンの日村さんですから。 犯人の中に常軌を逸したサイコ野郎が居た事から、共謀者が逃げ腰になったというだけで、犯罪行為そのものは卑劣。 こういう事件をお笑いネタとして軽々しく扱う制作サイドに認識の甘さを感じました。 納得できない点。 ・ブログと闇サイトの掲示板について、何故本人に教えてあげないのか。 ちゃんと物証を見せて説明すれば、彼女も理解した筈です。 ・涼子が車で連れ去られたのを目撃しながら、何故警察に通報しないのか。 あれだけ証拠が揃っているのに、通報しないなんて有り得ない。 一応、警察は死体が出るまで動かない・仲間の一人が警察と関われない等、言い訳っぽい台詞は脚本に入れてありますが、それにしても上の二点はクリアできないですよ…。 原作がそうだからと言ってしまえば、それまでだけど…。 根本的な部分で引っ掛かっちゃったもので、なんとも形容しがたいもやもやが残りました。 周りでは「面白かったね」という声も聞かれましたが、やはり「警察呼べよ…」というツッコミからは逃れられなかった模様です。(~_~;) そう思わない人の方が珍しいと思う。 そんな展開でした。 カンニング竹山さんのファン及び、物凄く大味に大雑把に映画を観られる人のみにお勧めしておきます。笑 一点だけ追記。 寺島しのぶさんの演技が光っていたと思います。 啓一の無愛想な鬼嫁役ですが、良い意味で寺島さんに見えませんでした。 啓一が彼女に向って、「初恋なんだ」と頼み込む場面は、それならアンタを心配して探し回っている奥さんは一体何なんだと…。(--〆) 確かに仲睦まじい夫婦ではありませんでしたが、自分の妻に向って吐くには、無神経過ぎる台詞です。 彼女の父親に押し切られて結婚してしまったと言うが、それは卑怯だろう…。 パッとしないオヤジだけど憎めないキャラを狙っているのは判るのですが、これも含めて、全く彼に共感できず、微妙に外してしまっている残念な映画という感想です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
Jun 19, 2009 09:41:47 PM
|
|