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カテゴリ:映画鑑賞記録
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"HOWL'S MOVING CASTLE" 監督、脚本・・・宮崎駿 原作: ダイアナ・ウィン・ジョーンズ『魔法使いハウルと火の悪魔』(徳間書店刊) 出演(声)・・・倍賞千恵子(ソフィー)、木村拓哉(ハウル)、美輪明宏(荒地の魔女)、我修院達也(カルシファー)、神木隆之介(マルクル)、大泉洋(かかしのカブ)、大塚明夫(国王)、原田大二郎(ヒン)、加藤治子(サリマン) ・物語序盤・ そこは魔法と科学が混在する世界。 愛国主義が声高に叫ばれる時代。 戦争が勃発し、平和な街にも戦禍が迫ってきていた。 18歳のソフィーは、父が遺した帽子店を切り盛りする確り者の娘。 妹のレティは派手な化粧に取り巻きの男達と青春を謳歌しているのに、ソフィーはと言えば、お洒落など全くせず、生真面目に質素な身なりで通している。 そんなある日、ソフィーは街角で兵隊達に絡まれている所を、美しい青年に救われる。 彼は魔法使いで、ソフィーは名も知らぬ若者に仄かな恋心を抱く。 しかしその夜、ソフィーの帽子屋に一人の魔女が現れた。 彼女は悪名高い"荒地の魔女"で、なんとソフィーを90歳の老婆にしてしまう呪いを掛けて去っていった。 家に居られなくなったソフィーは、魔女が言い残したハウルの名を頼りに、人里離れた荒野へと向かう。 人々の心臓を食べてしまうと怖れられているハウルだったが、動く城に住んでいたのは、以前ソフィーを助けてくれた美貌の魔法使いだった。 公開後一月以上経過して、賛否両論入り乱れておりますが、個人的には意外と評価できる内容でした。 正直、ハウル=キムタクと決定した時は、絶対に観に行くまいと完全に冷めてしまったのですが。 その後、わりとしっくりしているという噂を聞いて、更にその他の色々な噂も耳にして、これは一度自分の目と耳で検分せねばと考え改めました。 先ずは噂の声について。 木村氏はいつもの地声のトークより、可愛らしく澄んだ少年ぽい声で演じていましたね。 ハウルのルックスと自然に調和していたと思います。 特に最初、金髪で登場したハウルには、王子様的な気障な調子がピッタリでした。 倍賞さんの少女の声も、聞くに堪えないというレベルではありませんでしたよ。 流石に長台詞の時は、オバサン声が前面に滲み出てきて、ちょっと十代の少女にしては厳しいものがあるな、と思いましたが…。 少女期の声質は島本須美さんに似ていたので、いっその事、そちらは声優さんに任せて、老婆役の時とダブルキャストで臨めば良かったかも。 物語は途中から破綻しているとか言われていましたが、私の観る限り、ラヴストーリーとして一貫していたと思いました。 反戦映画と仰る方も居ますが、むしろそれは単にハウル個人が、政府や軍隊に対して持っている反感であって、映画全体にはメッセージ性は感じられませんでした。 これは戦時下におけるラヴ・ストーリーです。 宮崎監督も当初から、今度はベタなラヴ・ストーリーをやりたいと話しておられたので、正にその通りになったかと思います。 ターゲット層ですが、あまり小さなお子様には向きませんね。 戦争色が強くて、かなりダークな世界観でしたから。 空を飛ぶ軍艦のシーンなど、「風の谷のナウシカ」を思い出しました。 全体的には、あれよりも更に暗いトーンです。 大人向けと言ってしまっても過言ではないでしょう。 ハウルの城の造形や動きは、まさに芸術の域です。 最新の技術を集めましたという感じで、日本アニメの技術水準の高さを再確認するのにも良い映画かもしれません。 私は好きですよ、これ。 「千と千尋の神隠し」より好きかも。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
Dec 23, 2004 08:41:48 AM
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