Very merry Christmas to you!
"ARLINGTON ROAD"
監督・・・マーク・ペリントン
出演・・・ジェフ・ブリッジス、ティム・ロビンス、ジョーン・キューザック、ホープ・デイヴィス、ロバート・ゴセット、メイソン・ギャンブル、他。
・物語序盤・
ワシントン郊外にある閑静な住宅地を一人の少年が朦朧として歩いていた。
そこに車で通り掛ったマイケル・ファラデーは、少年の異常に気付き、彼を介護する。
腕に大火傷を負っていたその少年は、マイケルの家の向かいのラング家の子供だった。
両親であるオリバーとシリルは、マイケルに深く感謝し、それ以来、二つの家族は親しく交流するようになる。
マイケルは大学教授でテロリズムの歴史を教えている。
息子が一人、FBIの捜査官だった妻は他界し、今は大学院生の女性と交際していた。
オリバーは設計士であると言い、ショッピングモールの設計をしていると話しているのに、彼の家にあった図面は高層ビルのものだった。
マイケルは何故オリバーが嘘を吐いたのか、彼に疑問を抱くが…。
怖いご近所さんですね~(笑)
邦題はまさに映画の内容そのまんまです。
不気味さを表していて、なかなか良い邦題ではないでしょうか。
初見の時は、後味の悪い映画だなぁというのが印象でした。
今回詳細を忘れていたので、二度目の鑑賞となったのですが、ラストを知っているだけに、そこへ至る過程の方が気になりました。
とにかく、主人公のマイケル、他人の行動に干渉しすぎです(笑)。
薮蛇という言葉を知らないのでしょうか。
少しくらい怪しげな人が居ても、身辺を嗅ぎまわるのはやめましょうよ。
彼の不幸には同情しますが、自業自得という気がしてなりませんでした。
世の中、穏便に生きるには、知らぬ存ぜぬが肝要ってものです(笑)。
テロリスト集団は不気味でしたね。
特に怖かったのがジョーン・キューザック演ずるラングの妻。
気さくで陽気な奥さんかと思いきや、実は相当冷酷な人なのですよね。
あの何処にでも居そうな普通の顔で、裏側に潜むの本性の恐ろしさを上手く演じておりました。
この映画は実際にアメリカで起った、連邦政府ビル爆破事件の事を取り上げています。
この犯人は単独犯であったとして判決が下り、死刑が既に実行されたのですが、専門家の間では組織的な犯行を疑う意見も根強いです。
この点をモチーフにして、この作品は実は事件の裏側で暗躍している、静かなるテロリスト集団を描いています。
なかなか着眼点が良く、罠に嵌められる事の恐怖を巧みに演出していました。
脚本も最後までハラハラとさせて、不運に巻き込まれてゆく主人公と同じ緊迫感を味わえます。
後味の悪いサスペンスとして、秀作だと思いますね。