テーマ:映画館で観た映画(8561)
カテゴリ:映画鑑賞記録
"THE SCARLET LETTER" 監督、脚本・・・ピョン・ヒョク 出演・・・ハン・ソッキュ(ギフン)、イ・ウンジュ(カヒ)、ソン・ヒョナ(ギョンヒ)、オム・ジウォン(スヒョン)、キム・ジングン、ヤン・テド、他。 ・物語序盤・ ある日、街角にある写真館の店主が、殺害される事件が起った。 事件の捜査を指揮することになったのは、課長であるギフン刑事。 遺体は頭部を鈍器で殴られ血塗れ、第一発見者の妻ギョンヒは、自らも血に塗れ、呆然としていた。 事件は妻による犯行という線が濃厚だったが、捜査は思いのほか難航し、一向に進展しなかった。 一方ギフン刑事には、貞淑な妻スヒョンが居て、彼女は妊娠中だった。 しかし彼は、スヒョンの音大時代からの親友で情熱的なジャズ・シンガー、カヒとも不倫の関係にあった。 どっち付かずの関係を続けていたギフンだったが、カヒもまた彼の子を身篭った事で、ギフンは岐路に立たされる事に。 イ・ウンジュは2005年2月22日、自らその命を絶ち、本作が遺作となった。 ご冥福をお祈りしますというようなテロップが上映前に流れました。 公開されたのも、イ・ウンジュさんが自殺した一件で話題になったからなのかしらと邪推してみたり…。 さて、映画についてですが。 R-15指定なので、余程エロティックなのかと想像していたら、序盤から血塗れです…。 頭が割れてるし、床が血だらけだし、そこにモヤシがバラバラ落ちていて、妙に気持ち悪いぞ。 中学生以下禁止というのは、エロスの方ではなくて、残虐性の方が理由だったのかと納得しました。 確かにエロティックな表現も何度かありました。 でも他の映画の方が余程生々しいですし、敢えてR-15にする程の過激さは無かったと思います。 妙に感心したのは、全裸で絡み合う濡れ場でも、絶対に女優さんの乳房が見えない点ですね。 勿論、股間などは決して見えませんので、ボカシ映像も一切ありません。 あれだけ丸裸なのに、上手く隠したものだなぁと、変な所で感心してしまいました(笑)。 ストーリー的には男女のドロドロの愛憎劇に、別の殺人事件を平行させてサスペンスの要素も取り入れた物語となっています。 正直、ジャンル分けに困る作品ですね。 恋愛映画でもサスペンスでもない、その両方の要素を混ぜ合わせた、血みどろの映画です。 オープニングから創世記のアダムとイヴの文章の引用があり、甘い誘惑の罠に堕ちて、転落してゆく人々の運命が想像されます。 文学的というか、哲学的というか、そういう見方もできますね。 以下、若干ネタバレです。未見の方は注意して下さい。 車のトランクに入った所は驚きましたね。 閉めたら開かなくなるんじゃ…と思っていたら案の定…。 二人とも、その行動可笑しいよと思いましたが、案外カヒの方は、確信犯だったのかなとも思いました。 ラストの血塗れ映像はかなり気持ち悪かったです。 でもギフンの携帯電話の電源が入っていたのなら、電波の発信源をもっと早くに検知できなかったのでしょうか? 平行して進行していた写真館の殺人事件ですが、奥さんの行動が今ひとつ明確ではなかったと感じました。 彼女は浮気していたのでしょうか? 何故、夫を助けなかったのでしょうか? 錯乱してしまったという事なのでしょうかねぇ。 またギョンヒが最終的にどういう結論を出したのかも何も語られませんでしたね。 ちょっとしたどんでん返しもありましたが、韓国ってこういうネタが好きなのかなぁと、わりとあっさりスルーしてしまいました。 最後まで観ていても、すっきりしない結末に、正直、あまり気持ちは良くありませんでした。 雰囲気としては、気だるくてだらだらとした、何かどす黒い物を内包したような空気は嫌いではありませんでしたが…。 ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
Jun 1, 2005 10:58:12 PM
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