テーマ:試写会で観た映画の感想(680)
カテゴリ:映画鑑賞記録
9/23(金)より全国ロードショーです。
"BAD NEWS BEARS" 監督・・・リチャード・リンクレイター 出演・・・ビリー・ボブ・ソーントン、グレッグ・キニア、マーシャ・ゲイ・ハーデン、サミー・ケイン・クラフト、ジェフリー・デイヴィス、ティミー・ディータース、ブランドン・クラグス、カルロス・エストラーダ、エマニュエル・エストラーダ、他。 ・物語序盤・ モリス・バターメイカーは、かつてはマリナーズのピッチャーとしてメジャーリーグのマウンドを経験した事もある人物。 だが、現在は害虫駆除の仕事をしながら、酒浸りの日々を送っていた。 そんな彼に、少年野球チームのコーチの依頼が舞い込む。 単に報酬目当てで全くやる気は無かったが、それに輪を掛ける様に、彼の任された"ベアーズ"は最低なチームだった。 メンバーはそれぞれ個性的だったが、野球の技術は素人以下。 誰一人、まともに野球をプレイできる者は居なかった。 リーグ初戦では、大量失点で試合を途中放棄する有様。 見かねたバターメイカーは、自分の好い加減な態度を改め、彼らに野球を教える決心をする。 そして剛速球を投げる娘のアマンダを、ピッチャーにスカウトし、半ば無理矢理チームに参加させる事に。 ウォルター・マッソー、テイタム・オニールの主演で大ヒットした「がんばれ!ベアーズ」(1976)をリメイクした作品。 懐かしいです、と言うと、年がバレるのですが(笑) オリジナルを楽しんだ一人です。 今回リメイクされたと聞いて、ちょっと意外でしたね。 ハリウッド、余程ネタが無いのかなと。(^_^;) 正直な話、リアルタイム世代としては、"ベアーズ"は永遠に昔のままのイメージでそっとしておいてほしかったんです。 しかし映画オタクとして、観られる映画は観ておかねばなりませんので(笑)、どんな風に料理されているか確認してまいりました。 観ていてずっと浮かんでいたのは、「ベアーズって、もっと面白い映画じゃなかったっけ?」という思い。 もっと子供達が活き活きと描かれ、物語もワクワクするものだった筈。 オリジナルを観たのが随分以前になるので、細かい筋書きは忘れてしまいましたが、何か別物を観ているような錯覚に陥りました。 帰宅してから、オリジナルの荒筋を調べてみましたが、殆ど同じである事が判明しました。 では、あの当時、心から楽しいと思えた気持ちと、今日感じた物足りなさは、どの辺りの差異から生じたものなのだろう? 私なりの答えとしては、登場人物の個性が描けていない事だと思いました。 チームメイトの子供達にしても、どの子も癖のある役どころばかりなのですが、何故かインパクトが薄い。 今回出演した子供達は、オーディションで選ばれた、役者経験無しの素人さんが殆どだそうです。 演技の達者なプロの子役ではないのですから、一人一人を際立たせる為には、当然演出の腕が要求されます。 今作では、この辺の手腕が及ばなかったのではないでしょうか。 同じく大人の配役も、何処かソフトで、悪い意味で灰汁が無さすぎですね。 もっとそれぞれのキャラクターを誇張しても良かったと思うんですよ。 バターメイカーの飲んだくれのダメダメ親父ぶりも、敵役のターナー・コーチの如何にもいけ好かない支配者的な態度も。 現代にマッチするように、全てをソフトに仕上げたのかもしれませんが、それが、各キャラクターのインパクトを削ぐ結果になってしまったと感じました。 そしてキャラクターの活きていない映画では、ドラマも説得力を欠いてしまいます。 バターメイカーのその時々の心境の変化が、ドラマの中核を担っていた筈なのですが、それがあまり伝わってきませんでした。 結果的に、求心力を失った、纏まりの無いだらだらしたパーツの寄せ集め、という印象を感じてしまう映画になった気がします。 ちょっと辛口でしたが、オリジナルに思い入れのある世代の愚痴と聞き流して下さい。 オリジナルを知らない若い世代の方には、結構すんなり受け入れられる気がします。 ↑ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
Sep 19, 2005 01:38:21 AM
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