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テーマ:デザインコラム(294)
カテゴリ:お薦め本
ちょっと久しぶりに古本の整理をしてみた
本棚の奥の方に突っ込んであったのを引っぱり出してみると 星新一 ショートショートの神様みたいなひとですね 母の本好きに、記憶がほとんど無い頃から古本屋に手を引かれ そりゃぁ見るのは装幀ばかり(笑) 確か小学校に入るか入らないかの頃 幼心にもの凄く惹かれる本が・・・ (ホントに最初に買った2冊) もちろん後で知ることになるのですが このなんともいえないイラストで読み始めるように 星新一の本でよく言われていることは ・ショートショートで話が長くないから子供でも読めちゃう ・SFや空想の話だけど単純明快でわかりやすい ・過剰な暴力や性的描写がないから子供にも安全 ・現代のおとぎばなし 僕も当時は思ってたしハマりまくって読み漁りました でも、違うことがわかるのに10年ぐらいかかった(笑) ところが、たいていはある程度の歳になると 読む人を限定するような作家に流れていってしまうんですね (僕の場合は筒井康隆とか今まで紹介したような変な本) トリビアで有名にされちゃった唐沢俊一が 追悼・星新一の中で この人の不幸は、みんながそこからハマるため 「星新一は卒業するもの」というイメージを持たれてしまったこと われわれは偉大な理性の人を亡くした と書いてます ホントその通り・・・ 子供の頃に一度読み、なんとなく解りきれずにいたから 捨てずに残した何十冊(笑) 改めて読むとわかるんですね おとぎばなし なんていう夢物語じゃない! ブラックな話ばかり 根底では全く人間を信じていない 良い人はいない 全ては悪い方へ向かう それをとてもスマートにクールに書いてしまう・・・ 誰にでも手軽に気持ちよく読めてしまう文章が 書けるというだけでもの凄いことだとわかるのも大人になってから(笑) 大人になってからもう一度読むべき本No.1(笑) 「ボッコちゃん改版」 「きまぐれロボット」 「おーいでてこーい」 -追加- さてさて、後で知ることになる 子供心に惹かれたイラスト(装幀)は真鍋 博 こちらが裏 今と違って帯(紹介文とかが書いてある本の下に巻いてある奴) を気にせず、全面でデザインされてますね 独特の細長いフォルムと透明感のある色・・・ 一部ですが真鍋 博の表紙 もう一人が これ 和田 誠 彼の絵も独特ですね 文字も手書き文字で柔らかいラインと柔らかい色 一歩間違えるとなにもしてないと思われるほんわかした絵(笑) 個人的には真鍋さんの絵は挿し絵も含めて 星さんの本にすごく似合ってると思うんです でも、和田さんのはかわいいけど ちょっとイメージが星さんらしくないかなぁ・・・ だって優しい話がないから(笑) 星 新一の本を装幀している人は他にもいますが やはりこの2人ですね! なを、 「真鍋博のプラネタリウム・星新一の挿絵たち」新潮社 というのがお薦めですが、いつものように?絶版です(笑) nagoo 本館 http://www1.odn.ne.jp/nagoo/index.html お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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