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「反省しろ死ねって言ってくれない?」
「えっ…俺お前のためにわざわざ暴言吐くのめんどくさい…」 本当にすがすがしいほど自分勝手だなこいつは。 まあ、だからこそ闇を吐き出せるのだが。 「唐突に闇落ちするよなお前」 「俺はもともと真っ黒よ?」 そんな奴を嫌いじゃないのは、俺とあともう一人。 「おっす、ヤガだよ~」 「おお、ルージュ」 「その呼び方やめろっつってるよね?」 「まあ許せよルージュ」 「ったくこれだからハチコは……」 今思えば、あの関係はハチコがいたからこそ成り立っていたのかもしれない、と思う。 俺とこの女の嫌な所を集めたような野郎は、絶望的に合わない。 「……どうしてハチコ、寝返っちゃったんだろうな」 「知るか。気になるなら直接聞きに行け」 「うんっ、分かったっ!」 行くのかよ。 ふつうそこは「無理無理~★」とか言うんじゃないのか。 これがジェネレーションギャップっていうやつか。同世代だけど。 機嫌の悪い時ほど笑うこいつの口角は、今や耳元まで吊り上っている。 ああ、嫌な予感がする。 「その熊みたいな戦い方、やっぱりハチコか~!」 「お褒めの言葉ありがとうよ」 こっそりついて行ってよかったのだろうか、やはり二人は険悪な雰囲気を醸し出していた。そしてそんな二人の傍らには、見覚えのあるおっぱ…少女が一人。 「誰ですかぁ?」 「…俺の元、同僚だ。元、な。女大好き遊び大好きの馬鹿だ」 「ひっでえなあ」 「女好きさんですか、よろしくでーす」 「何その覚え方!!俺よろしくしたくないんだけどこいつと!」 「同感だ」 「先輩ー!?」 よくわからないが、取り敢えず乱闘に発展したので…というか何故かハチコとおっぱ…ハチコの後輩は仲間割れしだしたので収拾役として出ることにする。 「おい、お前らそこらへんにしろ。ルージュもそれくらいにへぶぅっ」 痛みが脳内を支配して、つい。 「……あ」 「やっべ」 「すっ、すみませぇ~ん!」 「…………豚共、一列に並べ」 久しぶりに羽目を外したくなってしまったじゃねえか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2016.06.01 01:05:10
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