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テーマ:最近観た映画。(40101)
カテゴリ:映画
『リトル・ミス・サンシャイン(ジョナサン・デイトン ヴァレリー・ファリス)』は、子どものミスコンである。
地方大会で繰り上げ優勝した少女一家が、本選に向うまでのロードムービーであるが、これが一筋縄にはいかない濃厚な物語。 父母とその父(少女からは祖父)と少女の兄と、母の弟の6人が、おんぼろワゴンで1000キロ以上走る。ロードムービーとしては、さほどの新鮮味はない。家族の再生の物語ということも普通だ。 だが、最後のコンテストのシーンは息を呑む。それは、見てのお楽しみ。 さて、ミスコンはやはり残酷だ。出ているほうは懸命だが、見ている側は、やはりどう考えても、野次馬だ。昔のローマと同じだ。それほどに、このリトル・ミス・サンシャインもおぞましい。 普通に頑張る子がおぞましいし、その親たちがおぞましい。 自分こそまともであると、思っている人々(自分も例外ではない)の奇妙さ、不自然さ、おぞましさ、様々な異状。気づいている人は少ない。この映画の肝心なのはその部分だ。 普通の人が、おぞましいと思われるようなことにこそ、人の真心がある。そういうことを見事に描いている。秀作だ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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