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テーマ:映画館で観た映画(8352)
カテゴリ:映画・DVD
「時給7円」という予告編を見た時から気になっていて、本当は10月1日に行きたかったのだけど。
混雑を恐れて、一ヵ月後の鑑賞。 イメージフォーラムは、映画の日しか1000円デーがないから、どうしても1日狙いになる 『女工哀歌(エレジー)』 ドキュメンタリー形式で、中国の、とある中規模のジーンズ工場で働く女工たちの姿を追っている。 映画に出られるような工場は、それでもかなりマシなのだと説明されるが、労働環境の悲惨さばかりが強調されるわけではない点が良かった。 貧しく思われる生活の中でも、彼女たちは、楽しみを見出している。 皆で夜の街に繰り出してカラオケを楽しんだり、狭い寮の部屋でファッションショーの真似事をしたり、短い休憩時間に空想物語を書き付けたり。 だから良いというわけでは勿論ないのだが・・・「雇われている側だけが被害者」という視点には立っていない。 工場経営者のインタビューや、海外のバイヤーとの交渉場面、海外からの視察団が工場見学をしているところなども描かれ、問題が複雑で根深いことを示唆している。 経営者は、確かに労働者よりはリッチな生活をしているが、「搾取ばかりして大金持ち」というわけではない。 バイヤーからの値下げ要求や厳しい納期をのまなければ、工場自体が潰れてしまう可能性だってある。 妊娠したら作業効率が落ちるから即解雇とか、給料が予定日に出なかったりとか、「酷いなあ」と思う点も多いのだが、経営者だけを責められない。 国の責任もあると思うが、最後に「多くのテープが没収されたりもした」とのテロップが流れるので、当局にとって本当に都合の悪い部分は削除されているのだろう。 山奥の農村地帯から、仕事を求めて(家計を助けるために)出稼ぎにくる人数が、1億3000万人だかいると知り、中国の広大さと人口の多さを改めて感じた。 中国には世界的な大富豪も多いから、国民の経済格差は相当なのだろうな・・・ 『おいしいコーヒーの真実』を観た時にも感じたけれど、我々にも責任の一端があることを、忘れないでいたいと思う。 だからといって、「安いジーンズは絶対買わない」とか、言い切れないけれどね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Nov 10, 2008 01:40:48 PM
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