1600年頃のイタリア音楽というテーマを持ち続けて歌ってきましたが、この音楽の室内楽編成に理想的な音楽家が合わせて4人、自分の住む人口3万3千人ほどの町に、偶然集まっていました。早速に、これはなにかやろうと、せっかくなら地元での活動の可能性をテーマに掲げ、始動したのがもはや3年以上前。今、ようやくコンサート「オルフェオの音風景」を開催できそうです。会場となる宮家の別荘建物は、西洋木造建築で、外からの音は筒抜けです。かつて、響きの美しいこの広間でチェンバロの録音を試みた友人は、雨音の激しさに屈し、録音機材を片付けたとのこと。この町が最も美しい季節に、私達の演奏を包むサウンドスケープは、おおかた穏やかであろうと、たかをくくって入るものの、デリケートな古楽器には、窓の外の天候への不安がつきものです。しかし、音楽は、世界中どこでもほとんどの時代で、少なくとも、防音の密室で聴くものではありませんでした。音楽の源を伝えるオルフェオの歌と竪琴の響きは動物や森や石ころと音と言葉を交わしました。自然のサウンドスケープの中にあってこそ、音楽は普遍的な力を持つのではないか、と考えたりもしています。 皆様のお越しをお待ちしております。13時と16時の公演、及び11時のこどものための公開リハーサルがございます。公演前には宮家の別荘建築のサウンドスケープをテーマとしたレクチャーもあります。様々な展示やイベントがいっぱいの葉山芸術祭の協力企画です。一日ゆっくりとお過ごしください。
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