カテゴリ:野球
何週間か前のことである。
日本ハムvs.ロッテを生観戦した。 キッカケは、ハムファンから届いた1通のメール。 中身は、東京ドームへのお誘いだった。 何でも、ダルビッシュを見たいとのこと。 当方、オリックス以外の試合になど興味はない。 しかも、時計を見ると試合開始の時間は過ぎていた。 イヤ、最大の問題はそこではなかった。 メールを送ってきた相手が上司であり、 更にそんな人物が「仕事を一緒に抜け出そう」と 持ちかけてきていることだ。 そこまでして、付き合う必要があるのか……。 ……考えること、数秒。 よくよく思い返してみたら、 自分はそんなに真面目な人間ではなかった。 ってことで、支度をして水道橋へ。 結果から書くと、この観戦はなかなかに面白かった。 球場に到着したのは、19時を回った頃。 陣取ったのは、バックネット裏最後方である。 売店は近いが、前方に修学旅行生がいるせいか、 ビールの売り子が寄り付かないという席。 ロッテの先発・小林宏は既に1点を失っていた。 しかしながら、両投手とも安定感抜群。 やや早いペースで試合は進んでいた。 ……オリックスファンとしてみたら、 立ち上がりが荒れないってだけで羨ましかった。 あァ、そして何ということだ。 かつてファミスタでフーズフーズとして 一緒くたにされていた2チームは、 こんなにも人気球団になってしまっていたのだ。 うねうねと蠢く両翼。 あんなにピョンピョンと跳びはねては、 外野部分がごっそり崩れ落ちるのではと錯覚するほど。 それこそ、スプリングマンにデビルトムボーイを かまして欲しいのか、と。 驚かされたのは、ファンの迫力だけではない。 5回、グラウンド整備の時間では、 グラウンドキーパーたちのパフォーマンスが 以前とは一変していた。 場内に流れる、快活なYMCA。 ファイティーが絶滅する前は、 作業の片手間に仕方なく踊っているという感じで リズム感も表情も気力も感じられなかったのが……。 完璧なまでの振り付けに! ……北海道移転効果なのか? そんな中、今日のダルビッシュの調子とか 工藤不調の理由などを自分なりに語るなど、 野球そのものを楽しんでいたはずの 隣のオッサン(上司)に異変が! ~♪ ~♪ ~♪ こっやのえ~いち~♪ !!!!!!!!!? バックネット裏にもかかわらず、 応援歌を口ずさみ始めた! でも。 うろ覚えェェェェエェェェェエ! 更に、1点を追いつかれた後の6回、 一死二塁の好機で稲葉を迎えた場面では……。 稲葉ジャンプ! でも。 座ったまま上半身だけ上下動ォォオォォ! アンタ、仕事場の上司ィィィィイィィィイィ! これぞ、プロ野球の応援の魔力。 気持ちはわかるが、こちらが冷静だとその姿は異様に映る。 ……むう。 普段、TVの前でオリックスの試合を見ている自分も、 妻からはこのように見えているのだろうか? さァ、試合は1対1のまま最終回へ。 実はこの頃、我々は決断に迫られていた。 「そろそろ仕事場に戻った方がいいのではないか」 「いやいや、まだ大丈夫のはずだ」 迎えた11回表、大松が勝ち越しの2ラン。 抑えのMICHEALが打たれて観念したのか、 上司は「もうダメだ」と一言漏らし、席を立った。 しかし、帰りの車中……。 携帯で途中経過をチェックしてみると、 日本ハムは粘りを見せていた。 田中賢 ⇒ 左安 鵜久森 ⇒ 中安 三 木 ⇒ 犠打失 小 山 ⇒ 投ゴロ 小谷野 ⇒ 右安(同点) そして、仕事場に到着。 TVは高橋信が左翼へ打ち上げた場面を映していた。 サヨナラの犠飛となる3点目だった。 直後、上司からこの日2通目のメールが届いた。 ぐだぐだと書いてあったが、どうも彼は、 この勝利は自分が球場を後にしたことで 手繰り寄せたものだということを強調したいようだった。 なんて独りよがり。 でも、これもまた気持ちはわかる。 ファンってそんなもんだよね。 Please crick here !! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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