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テーマ:海外生活(7779)
カテゴリ:その他
昨日、海外からの研修員に対して、今回の地震、原発事故等に関する説明をする機会があった。日本語がわからない外国人は何が起きているのかわからず日本人以上に不安な毎日を過ごしている。説明にはOCHA(国連人道問題調整事務所)の資料を使用した。政府のサイトは各省によってバラバラで「官邸主導」の首相官邸のHPは震災後しばらくは日本語だけ。おまけに読みにくい。OCHAの資料を読むととりあえず全体像がわかる。いつもはアフリカの情報ソースの一つなのだが、まさか、日本のことでOCHAのHPを見ることになるとは。 http://www.reliefweb.int/rw/rwb.nsf/db900sid/SMDL-8F2GVV/$File/full_report.pdf 各国大使館は続々と自国民の緊急退避のオペレーションを行っている。アフリカの大使館の多くも閉館、あるいは開館休業状態でビザの取得が困難になりつつある。先進国の中ではフランスの動きが目立つ。すでに東京から西へ、あるいは日本からの緊急退避を推奨しており、今日は関西空港から政府専用機を2機飛ばす予定。英国もフランスほどではないが、帰国したいが予約が取れない等の自国民のために今晩チャーター機を飛ばす。 僕は2002年にコートジボワールから緊急退避した経験を持つが、コートジボワール人が我々をどのように見ていたのか、逆の立場になって改めて理解したように思う。 一つの事象はいろいろな角度から見る必要がある。その意味で残念なのは、NHKBS1放送の「おはよう世界」、「きょうの世界」が地震発生以降放映されていないことだ。ご存じのようにこの番組は世界各国の主要な放送局(BBC、フランス2、ドイツZDF、アルジャジーラ、韓国KBS等)のニュースを短くまとめて報じる番組であり、僕は言語の学習を兼ねてほぼ毎日見ていた。 今、世界のトップニュースはまさに日本関連。各国がどのように今回の震災を見ているのか、把握したいのだが、震災以降この番組は放送されず、NHK1と同じ番組を放映している。BSしか受信できない地域なり、テレビなりがあるのであれば、このような措置もやむを得ないのかも知れないが、すべてのチャンネルで同じ番組を流す必要があるのか疑問。しかし、もし、海外のマスメディアによる報道を流すことで国民を混乱させたくないとの配慮であるのであれば国民をばかにした措置であると思う。今はインターネットでそうした情報はすでに流れている。むしろ、公共放送として、日本が世界からどのように見られているのか、積極的に伝える義務があるのではないかと考える。 同番組の一日も早い復活を望む。
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