さみしくてたまらないから歩く

暑かろうが 寒かろうが

雨が降っていようが 風が吹いていようが

とにかく歩くために外へ出る

頭も心も自由に遊ばせて

ただ足を交互に前に出して歩く



つながっている空の彼方へ

心の中で 歌いながら

心の中で 呼びかけながら

そんなとき

心は穏やかに微笑んでいる

さみしいけれど空を見上げて笑みを浮かべている





でも…

呼びかけられないときもある





話しかけることを許されていないと感じるとき





そんなときは

心に蓋をして それでも歩く



心に蓋をしたまま

心の声を亡くしたまま

ただ目に映るものだけを受け入れながら



歩いていると 心の中に新しい空気が流れ込むような気がするから



心の中に流れ込んだ新しい空気を吸い込んで

うずくまった心が息を吹き返してくるような気がするから

頭をもたげた心が蓋を押しのけ 再び呼吸を始めるような気がするから