巣鴨は朝から呑める店が少なくなさそう
巣鴨という町は、旧中山道に沿って地蔵通り商店街があるなど下町情緒の残る町として紹介されることが少なくないようですが、ぼくの感性では巣鴨に下町の気分を汲み取ることは困難なのです。まあ自分の中で下町というものがどういった意味合いを持っているか確信を持っているわけでもないから、ここでは本来意味するところの山の手と対をなすところの下町でもなく、もっと感覚的な古びた商店街のある町を意味している程度と思っていただければそう遠くないと思うのです。そうした意味合いでぼくには巣鴨が下町という風には捉えにくい町であってそれは多分に町を切り裂くように連なる大きな通り、つまり白山通りの存在が作用しているようです。一般的に大きな通りに面して商店の連なる町は退屈になりがちであります。現代の東京の町がこうした大雑把で味気ないところが多いことは、諸々の事情があることは何となく承知しているつもりです。がそれにしたって巣鴨の場合はメインストリートのバックヤード、裏通りがいかにも活気がないのです。昨日、訪れた町では自分が暮らす様子を夢想すると書いたけれど、もし巣鴨に住む羽目になったら暗澹たる気分に陥りそうです。ってこれまた書きかけで放置プレイ。改めて読み直してみるとそんなに嫌な町なら行かなきゃいいじゃんってツッコミたくなるところですが、いくら内容がスカスカでも書き直すまでの気力がないのです。今回お邪魔したお店は以上の文章で批判的な描き方をしている白山通りに面して立地するお店なのでした。「朝ラーメン・チャーシュー弁当 じゅんや」なんですけど、またもせんべろネットさんの情報を参照させてもらいました。巣鴨はさすがに古い酒場には大概お邪魔しているはずなので、新規オープン店を狙うしかないのでありまして、新しくできたお店の情報はとにかく安さを重視した店に極力お邪魔したいと思っている次第なのです。コツコツと自らが動くことでしか情報を収集できない身にとってとても役に立つ情報をありがとうございます。と簡単に謝辞を述べさせていただきます。でも果たして安けりゃいいのかってことについては、近頃思うところがあるのです。安い酒場の存在を知ると一度は経験してみたいと思ったりしますが、繰り返し訪れることは極めて稀なのです。基本的に安いには安いなりの理由が当然ある訳で、安く楽しく呑んで欲しいなんていうことを本気で思っている店主が極めて少ないものです。そして少なからずの店がもう一度位行ってみようかと再訪すると明らかに値段が上がっていたりするからガッカリものなのです。その点、今回のお店は食事がメインでしかもお弁当のおかずと酒の肴を兼用するという至極合理的で賢明な二毛作、いや三毛作を目論んでいるようだからこれはひょっとすると上手く商売として確立するのではないかという期待を抱かされるのであります。しかしそんな期待が間違いだったかのように店内は閑散としています。いや、最初は数名のお客さんがおられて食事のついでに一杯を召し上がっておられた。その顔に笑顔がないのは一人客だからまあそんなに不自然ではないでしょう。でも彼らが去るとパタリと客足が途絶えてしまいました。ワンオペのお店らしいからそんなに大榮の客がいても捌き切れぬに違いない。その割には表側、置く側には立ち食い/吞みのテーブルも設置されているから混み合うようになれば従業員を雇うつもりなのだろうか。さて焼き鯖だったりナンコツ唐揚げだったりアジフライだったりを頼みましたが、お値段はお手頃で味もまあ悪くはないのでありますが、いかんせん少量なのだ。それは酒の提供も同様で値段は安いが量が少ないから果たしてこれをお得と理解しても良いのだろうか。多様な使い方ができてしかも営業時間が長い(6:30~9:00,11:00~14:00,16:00~22:99)など(中休みはあるけれど)などの意欲的なことは認めることやぶさかでないのです。でも今のままでは食事メインの利用はあっても吞みに使うのは躊躇してしまいそうです。