横須賀を飲み歩く その2
最初に向かったのは「銀次(大衆酒場 銀次 第二酒場)」。第二酒場とありますが,第一ってあるんでしょうか? 昭和29年創業の老舗。事前の調べで基本的に土日祝は休みのようですが,第4土曜日はやっている,ということなのでドキドキしながら向かいます。ちゃんと開いていました。いや~,外観も王道ですが,何より店内の木造の雰囲気が堪らなくいいですね。16:30の開店ということなので時間通りに行ったら空席はちょうど1席のみ。危ない危ない。L字カウンター15席にテーブル席3卓,奥に座敷もありますが,ここは使われていませんでした。もつ揚:300円というのがあってもらったのですが,これは砂肝を素揚げにしたもの,量も多くてぷりぷりしてうまい。サワー類は値段が高めな感じがしますが,焼酎がでかいジョッキになみなみなので悪くないですね。応接はすべて女性が担当。厨房にいるおっかない感じのオヤジが唯一の男性だろうか。すばらしい店でした。他の品書:酒:300~,サワー:400,フグ文化干/湯豆腐/串かつ:350,モツ揚/煮込:300,しこ:400。 「酒蔵 天国(大衆酒場 天国)」は昼の12時からやっているという有名酒場。「てんくに」と読むようです。後で行ったバーのバーテンダーさんによるとつい数週間前に改装されてしまったとのこと。ぴかぴかになってしまったのが,残念無念。そういえば高円寺にもやはり「天国」がありますが,同じ系列なのでしょうか。関連はないと思われますが,銀座八丁目でも天ぷらの老舗店「銀座 天國 本店」を昨日偶然見かけたので案外ありきたりの屋号なのかもしれません。でも広いコの字のカウンターは客で一杯だ。悪くないですね。昭和30年代創業のようです。品書:ホッピー:420,チューハイ:370,ビール中:540,鶏の唐揚(手羽/もも):570。 ホテルからすぐにあるのが「中央酒場」。翌日店の前を通ったらGW中休みと張り紙されていたので行っておいてよかった。ここは朝10時に開店。カウンター中心の渋い店です。とりわけすごいということはないが,活気があっていいですね。もう少し寂れていたほうが好みですけど。こちらも昭和28年創業の老舗ということです。品書:ビール大:500,酎ハイ/酒(菊正宗):400,しゅうまい:350,げそ天:450,どじょう鍋:700,しこさしみ:450,カレー豆腐:750。 駅前の雑居ビルの1階の自由通路にある「太田屋」に入店します。なんとなんと昭和2年創業のようです。この通路が怪しいムードで場末のガード下みたいになっていて風情があります。安っぽいアルミサッシの扉を開くと中はカウンター10席にテーブルが数卓あります。案外明るい感じ。女性3名いるが,客は組関係のおっさんとその愛人みたいなカップルとおっさん1名。ウーロンハイ:400円とつくね2本:300円をいただきます。つくねは冷凍ものかな。サワーはやはりでかい。よくよく見るとジョッキの内側にちっこいゴキブリが張り付いていて,一応申告したらただにしてくれました。といったわけでお勘定は300円也。ゴキブリのエキスを飲んだと考えるとちょっと気色悪いですが店の人たちの感じがよかったからよしとしよう。他の品書:ホッピー:430,いかげそ:350,湯豆腐:400。 ちょっと外れにある「大衆酒場 坂戸屋」に入店。なんとなんとなんと大正4年創業(平成5年改築)のすごい老舗のようです。ただ改装しているのでまずまず風情があるもののありきたりの酒場といった風情です。まっすぐなカウンターとテーブル2卓,じいさんとその息子連れにかわいい犬を連れたおっさん。この犬がやたらと愛想がよくて可愛かったなあ。ウーロンハイを頼むとけっこう立派なお通しが出たような。なにかをオーダーしたが忘れました。早くも酒が回り始めたのでしょうか。40歳前後の女性が切り盛りしていて,その母親らしきおばあさんもいましたね。感じのいい店でした。 「酒のデパート ヒトモト 立ち飲みコーナー」という酒屋に併設の不思議な空間があったので入ってみました。縦に細長いうなぎの寝床風の立ち飲みの店。なかなか面白いなあ。チューハイ:270円だけをもらいました。この店のスタイルは関西風の角打ちというか立飲みに近いかも。他の品書:ビール中:340,150,味付けうずら卵:200。 さて,ここで同行者Mと待合せの時間となってしまいました。Mはオーセンティックなバーをこよなく愛するものの残念なことに猥雑な酒場は嫌悪しているため,一気に気分を切り替えなければなりません。この後,向かったお店はまた後日。