豊島区の素敵な酒場 その2
昨夜のつづきになります。大塚は居酒屋はそれこそたくさんあり、いまでも新しい居酒屋が増えています。ただ銘酒居酒屋などが多く、庶民が毎夜通うにはやや不向きな店が多いのが現状です。巣鴨や雑司ヶ谷という観光スポットは酒場そのものが少なく、散歩ついでに一杯飲める酒場ができることを期待します。大塚 伊勢元 大塚の少しは外れに酒場らしい酒場があります。このもつ焼屋「伊勢元」は無機質な店内のカウンターが不思議とリラックスできます。まるで墨田区辺りのもつ焼屋にいるような気分になれるのは、同名の屋号の酒場の記憶がもたらすことと無縁ではなさそうです。大塚 串焼 鳥政 「伊勢元」の近くにあります。この周囲はごく数軒ですが、古びた酒場が残されていてついつい立ち寄りたくなります。ただし、これといった酒場にはなかなか出会えないのでした。大塚 きたやま 銘酒居酒屋は大塚に多くありますが、くつろげる空間といったらここが一番。なんてことのない外観からはわかりませんが、1階のカウンター席は店との親密な気分をもたらしてくれます。大塚 大提灯 ごくごくありきたりの居酒屋。これ位ありきたりの居酒屋は実はありそうであまり見かけなくなりました。巣鴨に支店があります。大塚 富久晴 東京でも西側にはほんとに見事なカウンターって少ないのですが、こちらは立派。引き戸を開けた瞬間、もつ焼屋にやってきた喜びを感じます。大塚 江戸一 昭和20年創業の名居酒屋です。建物はきれいに改装されていますが、店内の様子は当時を再現しているのでしょう。上品な雰囲気でいながら肩の凝らない接客がうれしいです。燗酒のうまさはここで教えてもらいました。大塚 多がわ さりげない酒場ではありますが、こちらも渋い。オヤジさんも渋い。渋い酒場に行きたければここがお勧めです。巣鴨 ゆたか食堂 駅前の細い路地にちょっと引っ込んで建っています。広い店内は定食を掻き込む若者からじっくり腰を据えてゆったり酒を飲むおっちゃんやじいさんもいます。久しぶりに行ってみようかな。駒込 加瀬政 駒込店 駒込には駒込銀座や田端銀座、霜降銀座など商店街が多くあり、実は散策すると思いがけず楽しい街です。そのひとつアザレア通りは飲み屋さんの多さが特徴。その一軒がこちら。年季の入った酒場がちらほらある中でもとりわけそそられます。駒込 居酒屋 くまちゃん こちらは駒込銀座の突き当りの横道を入った暗い通りにあり、屋号に似合わずいかにも大衆居酒屋といった店内の雰囲気や品書きの多さがうれしくなります。屋号を考え直すともっと客が入ると思うんですけど。駒込 みのや 霜降銀座、染井銀座とはるばる歩き横道に入った場所にこの食堂はあります。オンボロ一軒家に愛着のある人にとっては実に魅力的。オヤジさんも感じ良いいです。雑司が谷 高松屋 雑司ヶ谷鬼子母神のすぐそばにあるこのもつ焼屋は大振りのもつ焼をにんにく醤油につけていただくスタイル。外観こそありきたりですが、店内はきっちりと時間の経過を感じさせる燻され具合。夏場は解放される硝子戸から正面のスーパーの買い物客を眺めつつ過ごす時間は最高に心地よいです。東池袋 くりちゃん 都電の東池袋と向原の界隈には名も知らぬ小さな商店街がありその周辺は訪れる人も少なそう。迷子になりそうな路地に建つこちらはぜんぜん普通の居酒屋ですが、副都心の外れにあっても場末を感じることができるという意味では貴重なのかもしれません。東池袋 豊屯 「くりちゃん」のそばにある中華料理店。昭和41年創業というので歴史は長いがなぜかさほど知られていません。それが不思議に思えるうまい料理を供してくれます。東池袋 BAR Too 池袋の東口のジュンク堂の脇が入口の東通りには最近、おしゃれっぽい料理店がぽつぽつ開店していますが、それらを横目にずんずん進むととあるビルに看板のないしゃれた店舗があるのが見えてきます。「BAR Too」です。オヤジさんが隠居してしまい、今はきれいで感じのいい女性3名がおいしいカクテルを作ってくれます。庚申塚 庚申酒場 都電の庚申塚からすぐの昭和25年創業の「庚申酒場」は、昭和30年頃に建てられたという木造一軒家の酒場。それだけでも十分な位の魅力ですが、ばあちゃんの毒舌を拝聴しつつ呑んでいると時間を忘れてしまいます。店の奥の居間を抜けた場所にあるトイレを行き来することになるでしょう。椎名町 大衆酒蔵 北の譽 椎名町から東長崎には古くて、薄汚れた飲食店がそこら中にあって、どこも一度は行ってみたいと思っていました。昭和48年創業のこちらは外観も立派ですが酒も肴も佇まいも思いがけず正統的な居酒屋でした。