コロナワクチン接種後の目のヘルペスが増えています。!
「ヘルペス角膜炎」という病気があります。目の表面や中にヘルペスが出て来て悪さをするというものです。以下に実際に当院で治療した患者様の写真をお示しします。 このヘルペス角膜炎、ずいぶん以前には良い治療法が無くて多くの方が失明した恐るべき病気なのですが、エリオン博士と言う方が、アシクロビル(ゾビラックス)という特効薬を発明してほとんどの方が綺麗に治るようになりました。これは画期的な業績で、エリオン博士は1988年にノーベル生理学・医学賞を受賞された程でした。 ところがこのアシクロビルは粒子が粗くて目薬に出来ず、眼軟膏(塗り薬)の形でしか使用できないという欠点があります。また、薬の粒が大きくて目に入れると角膜(黒目)の表面が荒れやすい、更にヘルペスのウイルスは特に活動期は分裂が早くて凶暴なので、それに対抗するために1日に5回も使用しなくてはならない、と言う弱点もあります。 ちなみに、 眼軟膏を処方してもなかなか症状が改善しない、効かない患者様と言うのが良くいらっしゃるのですが、経験上そういう方はほぼ100% 単にお薬がちゃんと目に入っていない だけです。なので、当院ではヘルペス角膜炎の患者様が来院されたときには「軟膏がちゃんと入れられるようになるまで、何度も熱血指導」をしています。これでほとんどの場合は治ります。 、、、前置きが長くなりました。このヘルペス角膜炎、元々それほど多い病気ではないのですが、最近患者様の数が激増しています。そして、新型コロナワクチンの接種後に発症するケースが特に目立ちます。 なので、コロナワクチンを打った後に、目がぼやける、霞む、ゴロゴロする、涙が止まらない、などの症状がある場合は、是非早めに一度近くの眼科専門医を受診してくださいね。