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2020.03.11
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カテゴリ:外来診療一般
​​​ さてシリーズでお送りしている「緑内障点眼薬の世界」。















 これまでに現在第一選択薬(ファーストライン)として使用されているプロスタグランジン関連薬













 第二選択薬(セカンドライン)として使用されているβ遮断薬










 の紹介が終わりました。







 そして今回はβ遮断薬と同じく第二選択薬(セカンドライン)としての位置づけとなるアルファ2作動薬のアイファガン点眼液です。














  効き方としては、ぶどう膜強膜流出路からの房水排出促進+房水産生抑制の2つの作用となります。
















​ さて私の個人的な考えをここで述べると、現在発売されているあらゆる緑内障点眼薬の中で、





 ​アイファガン点眼液が総合力ナンバーワン​





 と思います。







 高い眼圧下降効果(リターン)と少ない副作用(リスク)が両立していて、使えば使うほどに、「アイファガン、ほんとにいい薬だなあ。」という実感がどんどんと高まっているからです。






 これまでに紹介したように、​
緑内障の目薬と言うのはどれもそれなりの欠点があって気難しいものが多い​​のですが、





 アイファガンは非常に点し心地が良く(これ、凄い美点)、更に眼圧も良く下がる(ほぼセカンドラインの チモプトール と同等)のです。なので、患者様に一度処方すると、「先生、今度の目薬、点しやすいし眼圧下がるし、滅茶苦茶いいわあ。」と喜ばれることが多いのです。そして患者様が嬉しいと私達医者も嬉しいのです。何故なら、我々は患者様の「役に立つ」ことが最大の喜びであり、それをモチベーションとして毎日の外来診療を頑張っているからです。






 そしてその「突出したガチンコ力の高さ」によって、現在アイファガン点眼液は多くの並みいる競合薬を抑えて緑内障薬売上ランキングのトップ(2018年度売上高136億円)に君臨しています。






 尚、このアイファガンについては、当ブログで過去に既に徹底解説しています。未読の方はぜひこの機会に目を通してみて下さい。↓





 ​アイファガン点眼液が、売上1位のベストセラー緑内障点眼薬となりました。




 ​アイファガン点眼液が起こした奇跡






 

 さてそんな無敵のアイファガン点眼液なのですが、ただ1つ心配なことがあります。それは、
発売元の千寿製薬が失礼ながら弱小メーカー(2018年3月期の売上高は379億円と製薬会社としては超小粒。)であり、このアイファガンは千寿製薬にとって他に代わるものの無い大エース=屋台骨となっていることです。






 そして現在はベストセラー街道を驀進中のアイファガンなのですが、近い将来ついにジェネリック(後発)医薬品が登場します。その時、偉大な孝行息子を失うことになる千寿製薬はどうなってしまうのか、果たして大黒柱が倒れた後にも生き残っていけるのか、それを私は眼科専門医としてとても懸念しています。





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最終更新日  2020.04.13 15:58:05



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