カテゴリ:西洋史関連(日本語書籍)
大塚滋『食の文化史』(中公新書)読了。
一応この日記のカテゴリは西洋史関連にしたので西洋史関連のネタを書くことにするが、この本では世界的なレベルで食について考察されている。新書だから読みやすいし。 さて、私の小説以外の本の紹介は、学問的な考察ではなくてちょっとしたネタをひっぱってきて、コメントできたらするというお粗末なものになっているけれど、学問的な考察は勉強しているときにしている、ということで、勘弁していただきたい。私はトリビア見ないけれど、このページを見てくださってる方がへぇーって思ってくださったら幸い、といった気持ちで日記をつけている次第です。 ああ、最近無駄に文章が長いゾ。本書の紹介にうつろう。魚についての章。魚は、従来「酒菜」と書いた。これは、酒とともに食べるおかずという意味で、野菜も鶏肉も酒菜だった。ところが、魚を尊ぶ気持ちが高まり、魚だけ特別に「真菜」と呼ぶようになった。ここでクエスチョンです。これは、現在使われているあるものの名前の中に今でも残っているのですが、さて、そのあるものとは、一体なんでしょうか? 正解は、「まな板」。魚を切るための板、という意味だったそう(39頁)。 あ、次は西洋史関連。lady(レディ)という言葉があるが、この言葉は「粉をこねる人」という意味のチュートン語(チュートンとは、ゲルマン民族の一派で、ドイツの語源だそう)からきているという。パン作りが女性の役だったからだ(88頁)。 アンパンも、日本人の発明のようだ。キムラヤの祖、木村安兵衛が明治3年(1870年)に日本最初のパン店を開き、明治7年に銀座に進出、そこでパンの中にアンをいれることを思いついたのだという(89頁)。江戸時代の『倭漢三才図会』には、「(パンとは)蒸餅すなわちマンジュウのアンなきものなり」とある(88頁)。アンが入っているマンジュウの方がいい、というニュアンスみたい。だから、アンが入ったパンは、喜ばれているのだろう。そういえば、大和和紀さんの『はいからさんが通る』の中に、キムラヤのアンパンへの言及があったなぁ。 チーズについて。私はチーズに詳しくないけれど、カマンベールチーズの名前は聞いたことがある。食べたことがあるのかないのかも分からない。興味ないことはどうでもいい主義のしわ寄せがここにも…。ともあれ、カマンベールの名付け親はナポレオンだそうな(153頁)。 次の枕元の読書は、吉本ばななさんの『つぐみ』と、木間瀬精三さんの『死の舞踏』でいこう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.10.15 20:35:53
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