カテゴリ:本の感想(あ行の作家)
歌野晶午『絶望ノート』 ~幻冬舎文庫、2012年~ 歌野晶午さんによる、ノンシリーズの長編です。 中学2年生の立川照音は、表紙を「絶望」の文字で埋めた日記を書いていきます。その中には、彼が同級生から熾烈ないじめを受けている様子が描かれます。 彼はある日、頭部大の石を見つけ、それを神としてあがめ、ついにはグループの中心人物の死を祈りはじめます。そして、その願いは届き、中心人物は学校の屋上から墜落死してしまいます。 事故として片付けられそうになりますが、クラスメイトの一人が、いじめとの関連を警察に伝え、照音とその両親は警察から注意を向けられるようになりますが……。 ……という概要の物語です。 タイトルからして重そうですし、いじめの描写も重たいのですが、それでも割と読みやすい物語でした。文庫で650ページくらいありますが、そう長い日数はかからずに読了できました。 終盤で物語が急展開していきます。ラストや真相は怖いですが、広義のミステリーとして、物語としてとても面白かったです。いろいろ考えさせられる物語でした。 ・あ行の作家一覧へ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2017.11.25 13:15:50
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