2117578 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

のぽねこミステリ館

のぽねこミステリ館

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Profile

のぽねこ

のぽねこ

Calendar

2024.11.16
XML

山内志朗『中世哲学入門―存在の海をめぐる思想史』
~ちくま新書、2023


 著者の山内先生は慶應義塾大学名誉教授。
 西洋中世研究などでそのご論考は拝読しているものの、正直私には難解という状況ですが、「入門」の一言に惹かれ本書を手に取った次第です…が、私には「入門」もできないくらいに難解でした。
 本書の構成は次のとおりです。

―――
はじめに
第1章 中世哲学の手前で
第2章 中世哲学の姿
第3章 存在の問題
第4章 存在の一義性への道―第一階梯
第5章 スコトゥスの基本概念についての説明
第6章 存在の一義性―第二階梯
第7章 個体化論の問題
第8章 普遍論争
第9章 中世哲学の結実
終章 中世哲学の構図

あとがき
事項索引
人名索引
―――

 本書は、こういった入門書で想像されるような、有名な思想家の略歴とその思想を紹介して中世哲学の概略を描く…というスタイルをとっていません。
 山内先生の「個人史」にも触れながら、中世哲学の主要なテーマである「存在」「普遍」といった論点にしぼって、特にドゥンス・スコトゥス(1265-1308)の思想や主要概念をたどっていく、という構成になっています。
 本書の中心的な主張は、普遍論争(普遍は実在か名のみか)という図式では中世哲学は説明できない、という点であり、また普遍は名のみとする(とされる)唯名論が「憎まれ」てきた図式を批判する立場をとります。そのために、その前提となる「存在」とは何か、というところから、関連する哲学用語の豊富な解説もはさみながら論を進めていきます。
 先述のとおり、曲がりなりにも西洋中世史の勉強を続けてきているので、中世哲学にもあらためて触れておこうと本書を手に取った次第ですが、今の私には非常に難解でした。

(2024.07.05読了)

・西洋史関連(邦語文献)一覧へ





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2024.11.16 13:18:58
コメント(0) | コメントを書く


Keyword Search

▼キーワード検索

Favorite Blog

My favorites♪ torezuさん
姫君~家族 初月1467さん
偏った書評ブログ mnmn131313mnmnさん
海砂のつらつら日記 kaisa21さん

Comments

 のぽねこ@ シモンさんへ コメントありがとうございます。 久々の再…
 シモン@ Re:石田かおり『化粧せずには生きられない人間の歴史』(12/23) 年の瀬に、興味深い新書のご紹介有難うご…
 のぽねこ@ corpusさんへ ご丁寧にコメントありがとうございました…

© Rakuten Group, Inc.
X