子宮頸管無力症の母、出血。

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2006年08月29日

テーマ：超低出生体児出産(491)

カテゴリ：お空に還ったノゾミちゃん

昨日から、両肩先が痛くてたまらない。

なったことはないけれど、神経痛のような痛み、
というか、とにかく脈打つたびに
ズキズキするような、そんな感じ。

あんまり痛くて、ナースコールで
涙ながらに訴えてしまった。

先生の所見では、ウテメリンに反応しているのでは、
ということで、痛み止めも出たけれど、
ちっとも効いている気がしない。

正直、今回の入院では、薬に対する
アレルギーが激しくて、まずイソジンで被れるし、
点滴が詰まりやすくて、３日もたずに
一日で交換になったり、原因不明の痛みに
襲われ、テープにも被れて水ぶくれができたりした。

すでに、いつ生まれても不思議ではないけれど、
自分が以前に血栓症を発症したこともあって、
とにかく動け、と言われた。

午後から、手の痛みを軽減するために、
ウテメリンの量を減らすことになった。

夕食をとっていると、なんとなく
おなかが痛い。

動かない生活を続けているせいで、
ここ数日、便秘気味。
そのせいで、腸が動いて痛いのかと
思っていたのだけれど。

歯を磨いて、トイレに行ったら、
なんと出血していた。

パニックになりながら、ナースコールで連絡、

すぐに陣痛室に入れられ、ウテメリンの
量を増やすことになった。

しかし、おなかの痛みはどんどん強くなる。

診察室に車椅子で連れて行かれて、
診察を受けると、すでに子宮口が開いていて、
このまま陣痛になれば、出産になるとのこと。

まだダメだ、生まれてきてはいけない、と
言い聞かせるが、診察を受けているあいだにも
どんどん痛みが強くなってくる。

看護士さんが「個室ですから、戻しましょうか」
との問いに、先生は「分娩室に移動しましょう」

これは、ウテメリンでは収まりそうもない、と
感じていた。

陣痛となった痛みを、呼吸で散らしつつ、
分娩台に移って、数分後、
突然、羊水が流れ出てくるのを感じた。

「あぁ、破水しました…！」

悲鳴に近い声を上げてしまった。

先生は「羊水がなくても、赤ちゃんをおなかに
置いておくことはできますが、陣痛を
ダイレクトに受けるので、心臓がもたないかも
しれません」と言う。

そうしているうちに、羊水の状態を覗いて
先生が顔色を変えた。

「大量出血していますので、緊急帝王切開に
　なるかもしれません」

赤ちゃんの心音がめちゃくちゃに弱って
きているのが聞こえる。

先生が、携帯であちこちに連絡して、
先生たちをかき集めている。

ものすごく慌しく、重苦しい雰囲気が漂う。

あぁ、もうダメかも、と脳裏によぎる。

先生に、「鼻から吸って、口から吐いて」と
呼吸の指示をされる。

そうだ、ムスメのときも、鼻から吸わないと、
赤ちゃんに酸素が回らないと教えられたっけ。

必死になって、大きく鼻から吸って、
口から吐くを繰り返す。

そうこうしているうちに、内診をしていた
先生が深刻そうな顔をして言った。

赤ちゃんが急に逆子になってしまったらしく、
このまま分娩はできないという。

急遽、帝王切開の書式にサインさせられる。

食事をとってしまったため、全身麻酔を
しなくては危険だという。

全身麻酔ならコンタクトレンズをはずさなきゃ、
と変なところで、妙に冷静だった。

大量出血、という言葉が、周囲で飛び交い、
冷えた頭で「全身麻酔でそのまま
死ぬんなら、苦しくなくて
それもいいかぁ…」なんて考えていた。

ダンナさんやムスメのことは頭になかった。

手術室に送られるとき、エレベーターで
移動して、けっこう痛かったはずなのだけど、
じつはほとんど痛みを感じていなかった。

本格的に痛くなったのは、手術台に上がって、
尿管を入れられた直後から。

痛いと呻いていたら、全身麻酔の
吸入器を口に押し付けられて、
みっつ数えたら意識がなくなっていた。