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カテゴリ:2010対抗戦
【関東大学対抗戦】
早稲田大 34-26 筑波大 今期充実が伝えられる筑波が早稲田を追い詰めた一戦です。 筑波はアタックもディフェンスも非常に整備されたチーム。ディフェンスはセットがいい。グラウンドの横幅あたりに、何人の選手が順目に回るかといった細かいことまで徹底されています。 アタックでは個人がしっかりレッグドライブをかけてきますし、サポートも早い。ペナルティコントロールも機能していたし、キッキングゲームも堅固でした。明治戦に続いての敗戦ですが、本当に勝負のあやといいますか、最後の詰めの部分が噛み合えばもっと力を発揮してくるでしょう。 たとえば敵陣で、相手がカットパスの横にFBを入れてきたプレー。ここでは味方WTBはキックに対して深いポジショニングを取っていましたから、マークのディフェンスでセンターが詰めるのは危険を伴うはず。その時ハーフの立ち位置はどうだったか、FB、ブラインドWTBは?など、試合中の小さいコミュニケーションを取り、リスクを減らす努力が必要です。 『ストーリーとしての競争戦略』著者、楠木建さんの言葉を借りれば「静止画を動画」に変換するような作業です。 一方の早稲田は、前半こそもたつきましたが、FLに山下君が入ってからは縦に出られるようになり、一気に流れが変わりました。彼はいい選手ですね。前半は浮き足立っていたのか、ディフェンスのシステムがバラバラでしたが、後半にしっかり修正してくる辺りは底力があります。チャンネル3でのカウンターラックも効いていました。 早稲田は1次のアタックの精度を上げること。 たとえばセンタースクラムからの8-9の裏のプレー、9がダミーで右サイドに走り、8がパスアウトして左サイドの4対3を攻めたケース。 この場合の一番のポイントは、相手フランカーに仕事をさせないことです(相手9は8-9に備えて逆サイドに回っていると仮定します。回ってこないのであれば8-9をし続ければいいので)。この試合では、10山中君のボールをもらう位置がやや深すぎたため、筑波にプッシュアウトされてしまった。もし、最初のボールタッチをフラットに近いところで行えていたら、どこかに小さい2対1が作れていたのではないでしょうか。 あとは、スクラム、モール。この部分がどれだけ伸びてくるか。おそらく力関係では、1番が割って回すようなアップの仕方は帝京大、東海大あたりには通用しないでしょう。若いフロントローです。彼らの成長が今年の早稲田を支えていくと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Oct 5, 2010 05:31:33 PM
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