岡田有希子 17 もう一言だけ・・・
ユッコちゃん連載ももうこれで終わり、と書いた後からあれこれ思い出して、やっぱり書いておきたいと思って書いています。 ネットを見ていたら、2007年5月5日の「ライムスター宇多丸のウィークエンドシャッフル」というラジオ番組で、宇多丸さんがユッコちゃんのことに触れていることを、ブログに書いている方がありまして、その内容がまさに自分が思っていたことにビンゴ!と思いましたので、ちょっと触れてみます。 まずは記事へのリンクを。http://blog.livedoor.jp/lollisoni/archives/54056417.html 80年代のアイドル、「女の子はこうあるべき」という虚像を演じなければならない存在、その作られたイメージと生身の女の子のギャップはものすごいのではないか。アイドルを好きだというのは生身の彼女を抑圧して傷つけているのではないか。 こんな風に話しておられます。 歌が大好きで歌手になったのだけれども、ルックスが良かったからアイドルとして売り出されることとなった。アイドルはアイドルらしく、と押さえつけられる。一番多感な高校生時代を芸能界という売れる売れないで判断される、浮き沈みの激しいところで過ごした。 インタビューで、ユッコちゃんは名古屋の友達と話していても、友だちが幼く感じて話が合わないと言っていました。 アイドルは「普通の人生」を犠牲にしてファンのために働く人だったんだなあといまさらながら思うのです。 アイドルとして若くして芸能界に入った人は、恋愛や結婚という、人間としての大事なことでさえ芸能ニュースのネタとして提供し、またこれは偏見かもしれませんがそれがうまく続く例が少ないように思います。特に苦労せずにトップアイドルになってしまった人なんかは、あとでいろいろ苦労しているのではないでしょうか。 山口百恵さんの例なんかは奇跡的とも思いますが、「蒼い時」を読んだらそれまでに相当苦労されていたようで、それがあの決断につながったのでしょう。 ユッコちゃんは、まさに生身の自分とトップアイドルの間で苦しんだのでしょう。しかも、それを誰にも言わずに自分で抱え込んでいた。それを知らずにいた私自身を悔いているのが、このシリーズのはじめに書いたことなのです。 別に私が悔いていても、謝ってみても何も変わらないのですが、せめて今は別の世界にいるユッコちゃんにごめんといいたい、ということだけです。 で、絶対無理なことだけれども、ユッコちゃんに話を聞きたい。あのとき、どうだったのか。いつもニコニコしていたけれども、本当はつらかったのでしょうと。 どうでもいい話を少し。 ヴィーナス誕生のアルバムについていた帯に、タイアップ本「ブック・オブ・ヴィーナス誕生」のPRがついていました。 3月末発売と書いてありますが実際には1986年4月になってから発売され、しかもあのできごとがあったために回収されてしまいました。 プレミアがついたりしていましたが、2002年に復刻版が出版(ただし値上がり)されました。 そして、つい最近24年の年月を経て我が家へやってきました。初版の1,500円のものです^^ この本を読みましたが良くできていますね。特にユッコちゃんのイラストが素晴らしい。そのほかにも感想がありますが、それはまた今度に(まだ続ける気か?) もうひとつどうでもいい話。 同じく帯ですが、カセットとCDの品番が書いてあります。この最初の2桁数字が値段を示しておりました。レコードとカセットが2,800円、CDが3,200円とちょっと高かったのですね。