【風と木の詩 7~10巻】竹宮恵子
著)竹宮恵子さん 【漫画】風と木の詩[文庫版] (1-10巻 全巻)【smtb-u】【ポイント倍付0117】価格:6,130円(税込、送料込)ああ、何ていうことなのだろう。ジルベール・そしてセルジュ・・・育ってきた環境が違う人間でもお互いを理解し、共感し、労わり、愛することは可能だと思うんです。しかし、共に生活を・・・これは、基本的な生きていく為にすることを学ばせなかったオーギュの勝ちです。生きていくのに、お金が必要で働かないとお金は入らない。働きに行くと、目上の者のいう事を聞かなくては成らない、理不尽でも。そして、働きに出てしまうと会えない、会う時間が減る。それが分からないジルベール。ただただ、一緒に居たい。働く?なにそれ?そしてセルジュは、ジルベールを昔抱いた(でもいい人だったけど)男が、家に連れ帰り食べさせ、ものを与える事を苦痛に感じる。全く価値観が違うように育てられてしまった二人。でも、寄り添わないと魂が壊れてしまう。10巻目であんなに涙が出るとは思わなかった・・・。彼らを逃がそうとか、何とか手助けしようとした学園の生徒は彼らが学園と言う籠の鳥・・・それを自由にしてみたかったのかも知れない。しかし、籠の鳥が籠から出て生きていけるかは、誰もわからなかった。栗を買いに行ったときのセルジュの胸の内を、動かなくなったジルベールに水を与えるセルジュの胸の内を考えると、彼は永遠にセルジュの中に生きていく事になったんだと思った。セルジュがもしも、誰かと結婚したとしてもジルベールは別格の存在として彼とずっと一緒です、半身であるのだから。