クープランの『恋のうぐいす』。ず~っと以前からオカリナで吹きたい吹きたいと思っていて、学生時代のヴァイオリンの先生に、7,8年前にピアノ伴奏をMD録音していただいていました。そういえばこの曲以外にも、ずいぶん色んな曲のピアノ伴奏を録音していただいていて、MD伴奏でコンサ-ト活動をしていた頃が、懐かしく思い起こされます。
ただしこの『恋のうぐいす』のピアノ伴奏は、一度も日の目を見ることがなく、今では記念の思い出の品のひとつになっています。というのもこの曲を吹きはじめたのが、今から2年ばかり前で、すでに私のオカリナ・コンサ-トの伴奏を、一手に引き受けてくださっているAさんに、巡り会っていました。この曲の伴奏には、チェンバロがいちばんよく似合うので、Aさんはチェンバロの音で、伴奏してくださっています。
吹くほどに元気が湧いてくるこの曲。プログラムの記録を調べてみたら、2006年9月の『森の音楽会』で演奏したのが、最初です。もう3年目に入っているのですが、私としてはもっと以前から、演奏しているものとばかり思っていました。多分、上述の、ヴァイオリンの先生にピアノ伴奏を8年ほど前に、録音していただいているためでしょう。
この『恋のうぐいす』、最近とても意味深長な事実に新たに気付いて、一種の驚きを感じています。それは、この曲の最後のくだりで、とても速い64分音符の3連音符の部分を、鋭く鮮明に響かせたいために、今までは息を強く速く吹くように工夫して、一生懸命練習を重ねてきたのですが、なかなかコンスタントにきれいな音色が出ないのです。コンサ-ト本番でも、うまくいく場合と、そうでない場合とがあり、練習を重ねたら、うまくいく、といったものでもなさそうなのです。
それが今日その同じ部分を吹くのに、まったく吹き方を変えて、少し息の強さをおさえてひかえめにして、鋭さは今までどおりに吹いてみたところ、とてもソフトな感じで、しかも鮮明な音になることに気付いたのです!!!更によいことに、コンスタントにうまく吹けるのです。
言い換えれば、スポーツでいう、『肩の力が入りすぎていた』のです。『恋のうぐいす』の演奏には、決して力を抜くのではなく、力みすぎないで、しなやかに吹くことが、要求されるということに、気付いたのです。
最初はうまく啼けないうぐいすが、やがては「ホーホケキョ」と美しい声で啼くようになるのも、最初は力んでいたのが、やがてうまく発声をコントロールして、しなやかに啼くことができるようになっていくからかもしれませんね。
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