アメリカから見た63年前の日本の今日
会社の帰りにいつも4つのFMステーションのうちどれかを選びます。もともとバンドをやっていた関係で、それぞれ最新のヒット番組、ジャズ、はたまた一転してクラシック、そしてNPRという公営のラジオトークショーのどれかと気分で選びます。この2日間はクラシック、そして今夜は気分転換にNPRにしたところ、ちょうど63年前の今日が硫黄島で星条旗が立てられた日であるということでした。かの有名な像にもなった場面です。当然、時差の関係で、日本の記録では日付が違うんだろうなと思いながらも、聞き入っていると当時硫黄島に上陸したUSマリーンの部隊で指揮を執っていたアメリカ人がその時の感想や思い出を語っていました。たとえば、到着前はみんな4日間で陥落するものだと思っていたにもかかわらず、73日かかったとか。原因は人がそんなにいないと思っていたということです。山の中に掘られた洞窟から日本兵がどんどん攻めてきたともいっていました。クリント・イーストウッド監督作品にもあったような様相なのでしょう。このアメリカ人は19才で真珠湾攻撃に奮い立って自ら志願し、ちょうど今日この日が当時23才の誕生日だったといいます。ですから今日で86歳となるのでしょう。この人が言っていました…硫黄島上陸はとても怖かったと。英語で「Scared」といいながらも、決して「Afraid」ではなかったといいます。この2つの言葉の違いは、本人曰く、「怖くても任務は遂行できる。しかし恐れると身体も硬直して遂行できない」と。日本人死者2万人、そしてアメリカ兵死者7千人と重軽傷2万人―国は違えども、それぞれの大義名分のために戦い、散っていった人たちに心から冥福を祈りたいと思いました。今日は自宅についても番組が終わるまで車の中でラジオを聴いていた私でした。