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カテゴリ:困った人達。
今日は不機嫌どころではなく、加減が悪くなった。
帰宅途中の電車。仕事中から背中が凝っているのが分った。ずーっと本を読んでいて、隣の若い男性も思い出したように本を読み出して、ページをめくるのが競争のようになった。 京都に入り、座席がすく。私も補助席をやめてゆったりとした特急独特の席に座り直す。どーも肩が凝る。どーも気持ちが悪くなってきた。電車に酔ったわけではない。白のトレンチコートを脱いで膝にかける。寒さよけにきていたカーディガンを脱ぐ。少し肩が軽くなった。今日は着込み過ぎていたようだった。カーディガンをバックの上に乗せ、また三条に着くまで本を読む。 駅で降りて乗りかえる時には、既に吐き気さえしてきた。眼の奥が痛い。『あー今日はさすがに、胃に優しくないバッ○ァリンを飲まないといけないかな~1錠じゃ効かないかな~』と考えながら、また一気に本を読んでしまう。 自宅に着く頃は限界状態だった。炊いて出掛けたおでんを皿に盛り、ご飯をよそい、すっごく遅い食事の用意。いつもなら早速食べる所を、たまらず自室に行き、湿布薬を2枚取り出す。妹のみっちょも食事の直後でまたテレビの前にいたので、背筋にでかいままの湿布を1枚と、二つに切ったのをそれぞれ肩甲骨の上あたりに貼ってもらう。すーっと凝りが去るのが分って、無かった食欲が出て、ちゃんと食べる事が出来た。 やっとの思いで食事をしている最中、妹のみっちょが話掛けて来る。他愛のない話ならいいけど、会社の人間関係、今日こー言われたあー言われた。 ・・・『あんなー、私いまやっとご飯食べてんねん・・』人の状況を考えろよ。 以前にも書いたが、うちは三姉妹。下の妹は植木屋のおかみさんで3人の子持ち。私は出戻りで、次女のみっちょは行かず後家になりそうになっている。 生活費は分担しているとはいえ、みっちょは1週間の食材の買出し以外家の事はほとんど無関心。根は優しい所があると思うが、パラサイトシングル状態。彼女が作る食事といえば、冷食と小さく焼きすぎた目玉焼きくらい。うちの息子の方がよっぽど料理はうまい。 いつから彼女はこうなってしまったのか。小さい時は、すぐ下に妹が出来てしまったものだから、つい下の妹にみんな目が行き手を掛けてしまうので、ちよっと寂しい幼年時代だったかも知れない。 下の妹と私は健康優良児だったので、みっちょが痩せていたのはかなり羨ましくて、大分いじめてしまった・・。でもすーごく可愛かったので、自慢の妹でもあり、ほんとに何処でも友達の家に遊びに行くにも連れて行った。悲惨な事に下の妹をおんぶし、みっちょをだっこして遊びに行ったのも数え切れないほどだ。 確か、小学校までは可愛かった。性格もおとなしいと思っていた。中学は私と同じ私立に入ったので、散々各教科の先生方に私と比較されて嫌な思いはしたようだった。その頃から、はっきりすぎる位自己主張をするようになった。嫌な事はヅェ~たいしない。先生にも食って掛かる。反抗期もあったかと思うが、それはちょっと異常なレベルだった。 私は同じエスカレーターの高校に行っていたので、高校二年と三年はみっちょと同じ始発のバスで通学をしていた。勿論私は1度も遅刻をした事はないけれど、彼女はきちんと朝食をとって、発射の15分前には家を出ていた。 私はといえば、みっちょが食事をしている頃に起きだし、身支度をし、みっちょが出掛ける頃に歯磨きなどをし、5分前になってパンをかじりながら、おにぎりを食べながら走ってバス停に行く。どーもみっちょは私が間に合うかいつもはらはらしていたようだったが、そんな事は私は一向に気にしていなかった。間に合えばよいのだから・・。 私は卒業をして東京の大学に行った。そのご学生結婚をし、最悪の状態で京都に舞い戻る事になった。みっちょはその間、父と母のすれ違いの狭間に立たされたり、祖母が病気をしたりで、彼女なりに苦労をしたようだった。 でも、どこで、彼女の現在の性格が出来てしまったのか・・。うちの息子はアルバイト先の同僚の中国の留学生の女の子が誰かに似ているとずーっと考えていたら、みっちょおばちゃんにそっくりやったーと言うし、みっちょはそういう性格なのである。 今日もやっと食事を終えて、みっちょの言っている事を聞いていると、会社でとっても好きな人がいて、でもその人の仕事のやり方が良くなくて、『どー考えてるの?直さなあかんのと違う?』と本人は至って真摯に話をしていたつもりだったようだが、上司から『そういう会話の方が、○○さんの仕事の邪魔なんやから、早く帰りー』と言われたらしい。 いや、確かにその上司さんの言い方やタイミングは悪かったと思うけど、その人がそこまで言うには、みっちょに対する、今までのつもり積もった物があったと思う。 みっちょは自分の事をどこかで完全と思っている節がある。だから、人の弱点は突き詰めてしまう。だから周りに煙たがられる。だから、あまり同僚から食事に誘われたり、遊びに誘われたりしない。それがみっちょの悩みでもあるけれど、周りに理解してもらえないのだ。 みっちょにとって、その上司からそういう言われ方をしたのは不本意ではあったと思うけれど、それよりも、こっちを向いて欲しい○○さんが、ちゃんと向き合って真剣に話しあってくれない事の方が不満なのである。 そう思った私は、 『あんたは、人と対峙して話そうとするから、聞いて貰えへんにゃで・・』と言った。人を変えようとか、成長させようとかするには相当の忍耐とエネルギーが必要になる。今までもみっちょは何回か仕事について○○さんに提案して考えさせようとしていたのは知っているけれど、結局それは彼にとってただの面倒くさい事になってしまっていたのだ。 『人を良い方向に変えようとする時は、対峙と違って、包み込む、まづそれでないとあかんでー』 『えーっ私、対峙なんてしてないもん』 『いやー、してるから伝わってないんやろ』 『・・・』 『子供を育てる時と一緒なんやで。いくら正しい事言っても子供は理解できひん。子供があかん事をしたら、一端受け入れてやる。受け入れられたら子供は安心して素直になる。』 『・・・』 『トイレトレーニングをしてる子供が、パンツを外してトイレと違う所でうんちをしてしまったら、対峙の場合は、“そんな所でうんちしたら駄目でしょ”になるけど、包み込む場合は“あー、こんなに沢山うんち出たんやねー。お腹丈夫やねーとか、たくさん食べたねー”とかいう言葉になるやろ』 『・・・』 『子供が石を拾って来たり、汚い物を集めて来たりするのも一緒。それを“汚い!”と言って怒ったり捨ててしまったら、親と子の信頼関係は作れへんねんで、ちゃんと受け入れへんとー。その証拠にうちの息子は自分が石を山ほど集めて布団まで持ちこんでた事もおかきの缶に一杯のせみの抜け殻を拾ってきた事も忘れてる。受け入れたからそれでそのことは済んでるねん。だから、人を成長させようと思ったら、親はすーごい忍耐が必要やねんで、それと同じやで。』 『仕事とうんちは同じと違う~!』 『いや、同じやで。その証拠に今まであんたの言う事を真摯に聞いてくれて答えてくれた事あるか?』 『・・・』 みっちょ自身もまだ幼いのである。 うちの母のフーテンのふみさんは、職業婦人だったのでみっちょにほとんど構っていない。私達3人を育てた祖母も下の妹にてが掛かってあまり構っていないはず。私が1番みっちょと係ってきたけれど、結局彼女の性格を複雑なものにしたのは私かも知れないといつも思ってしまう。 だから、今、係っていられる時に少しでも女性として成長してもらおうと、結構私もみっちょのうんちを受け入れている。まだまだ道は遠いのかー・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
March 23, 2005 03:31:24 AM
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