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カテゴリ:千葉市
それっぽいしつらえが店名板一枚という仕様。住宅街のなかに完璧に埋もれていて、最初に迷うことくらいは覚悟したほうがよい。
マスコミに取りあげられてもおかしくないような一軒家割烹。民家そのものの利用かつ完全予約制なので、敷居としてはかなり高いものがある。 和装のおかみが迎えてくれた。しめやかに水を打った玄関口で、靴を脱いであがる。 真っ先に鼻をついたのは、ゆるく焚かれたお香のかおり。いやが上にも「いかにも感」が増して、いつもより自然にテンション高めとなる。 小間と大広間の2間が客用スペースとしてあてられていた。普通の和室なのだが、そこに何でもない顔をして、ダイニングテーブルが普通に置かれていた。 部屋のすみには火鉢がおかれ、そこにかかった鉄瓶がチンチン静かな音を立てていた。音としてはそれのみ。ほかに一切の装飾的、人工的な効果音は皆無。 これ以上は望めない抜群のプライベート空間にて、会席コースが静々と出されていく。腕のたしかさは折紙がつけられる。古雅で精良な品々たちをじっくり味わいつくすことができる。(ちなみに今回は片手のコース) この種の「お忍び系」が好きな人には、たまらないお店といえるだろう。 ただし。今年の3月には、海浜幕張のパティオスに引っ越すということなので、この最強的個人的風情を楽しめるのも、あとわずかしか残ってない。 このあとどうやって伸長していくのか。もっと融通系&パブリックに開かれるのか。いい意味で孤高に行くのか。とりあえず、温かく見守っていこうと思う。 * * * 「先付」 (えび芋の揚げ物。添えられたブロッコリーとともに淡い揚げあがり。ジェントルかつ奥深い塩味で、口中はたちまち魅了されてしまう) ![]() 「椀」 (蟹しんじょうの潮仕立て) ![]() 「造り」 (お造りは「まぐろのかいわれ巻」。漬けの薄切りでシャキシャキの菜を巻く新発想。食感がおもしろくて、最後の一瞬まで飽きがこない) ![]() 「焼物」 (鮭の柚庵焼) ![]() 「焚合せ」 (がんも、つくね、さやいんげんの煮物。変なくせなどまったく感じられない。頑強なる京風で、あっさりよく炊けている) ![]() 「ご飯、汁、香物」 (鯛飯、赤出し、香の物という食事の3品。ご飯は、お櫃で運ばれたものを、その場で一杯ずつよそってくれる。炊いた白身が内包しているほろ甘さを最大限に生かした仕上がり。微細な塩気がとても嬉しい。どんな不機嫌な人でも、思わず微笑ませてしまうくらいの秀逸品。このあと3種盛りの甘味が出て、コースとしてはフィニッシュする) ![]() 日本料理・懐石「汲古」(きゅうこ) 住 所:千葉市稲毛区宮野木町1652-7 アクセス:地図参照 P(4台) 電話番号:043-246-2387 営業時間:11:30-15:00(LO14:00)/ 17:30-21:00/(LO20:30) 定 休:月曜日(祝日の場合翌日) 客 席:個室2部屋/完全予約制/ 利用種別:少人数向き/グループ向き/茶会向き/ 料金支払:あと払い/ メニュー:【昼】 ミニ会席1875/穴子コース2100/昼会席3675/ 【夜】 会席コース5250/7350/10500/その他応談/ 【飲物】 エビス小瓶630/レーベンブロイ500/冷酒580/ 波の種580/薩摩の薫525/グラスワイン600/ リンゴジュース350/梅ジュース350/冷茶350/ 抹茶350/ 【その他】 茶懐石10500~/自家製気まぐれお菓子200/ 評 価:☆☆☆☆☆ (味4.5/量3/サービス4/雰囲気4.5/CP4/駐車場3.5) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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