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たからくんが大人になるまで生きていたい日記

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2004.10.25
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テーマ:糖尿病(2612)
カテゴリ:糖尿病女性


 仲間が赤い目をしてやって来た。
すごく悲しくて泣いたのか、
とても嬉しいことがあって泣いていたのか……、

声をかけるのをためらって、目をのぞき込んだ。

 糖尿病持ちで摂食障害持ちで鬱鬱君とお友達な彼女。
その点で私はすごく自分と重ねて色々な感情が生まれる。


 今日彼女は、
結婚を前提に付き合おうと思っている彼に、
自分の口で自分の言葉で、
改めて病気のことを話しに行ったのだ。

 話すと決めて会う予定の日まで、
一日一日がすごく長かっただろうと思う。
大変な気分だっただろうと思う。


 「存在自体が迷惑である私、
ハズレくじの私と、
人生を一緒に歩いていくなんて、
最初から足手まといと分かってる。
相手のあることだから…………。

誰も私をわざわざ背負いこもうなんて思う人はいない。
そんな私に人並みな寂しくない未来なんて、
あるはずがない。」


そんな風に感じていた頃の私や、
あの頃のヒリヒリするような感覚を、
彼女といて思い出していた。


 すごく彼女を応援したい気持ち。
たぶん私、あの頃の自分へ、
いっしょに声をかけている。
 その彼女が、彼と話して帰ってきた。


「で? どうだったの?」

人生そんなに甘くない。 

私の思い出を振り返っても、
一生懸命話して、相手も誠実に話を聞いてくれて、
それでも「僕にどうしろと言うの?」という言葉が返ってきて、それで終わりになったこともあった。

今でもその人に対して怒りなんか感じない。
そのときも、
「そうよね~、当然よね、誰もこの先の人生わざわざ重荷なんか嫌よね」と思った。


安易に無責任に
「大丈夫よー、きっと」なんて、
その場しのぎのいい加減な言葉を発することはあり得ない。



 彼女の話を聞いて、
彼はまずびっくりした感じだったそうだ。
そして、一通りまず彼女が話した後、彼の第一声は、
「日常の生活では、何を気をつけてあげればいいの?」だったそうだ。

 もちろん、その後様々なことについて話したそうだが、
とにかく、彼が最初に発した言葉がそれだったというだけで、私はすごく嬉しかった。

多分この人は本物だと感じた。

 同情でも過剰にほめたたえるわけでもなく、
でも否定と拒絶のない抱擁のような言葉に、
私には思えた。


 これまでの、
先の見えないまま窒息状態のまま、
一日一日を生きていた積み重ねを、
丸ごと「よく頑張って生きてきたね」って言ってくれた気がした。

 よかったねー、よかったねー。

 本当に彼女のことが嬉しかった。

 しばらく彼女が話して帰った後も、
私はその話を思い出し考えては、涙ぐむ。

今もこれを打ちながらも、
一人で鼻水をズルッズルッとすすっている。

仲間に祝福を。
そして、あの時代の私に…。

 よかったね。


 多分、今泣いているのは、
私の中の、あの頃の私が嬉しくて泣いているのだと思う。


 仲間の存在に、ありがとう。
私まで、私を慈しんであげられる幸せを、
分けてくれたこと。
 ありがとう。

そして、もう一度改めて、
「よかったね」

嬉しい。
嬉しい~。








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Last updated  2004.12.26 00:46:44
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