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カテゴリ:アメリカで学んだこと、知ったこと
私が足繁く通院していた時の話だが、ある病にかかっている恐れがあるということを担当医から聞かされ、その時になって初めてSecond opinion(セカンドオピニオン)という言葉を耳にした。
最近では日本でも良く聞かれる言葉だそうだが、このSecond opinionというのは文字通り「第二の意見」という意味で、簡単に説明するならば『患者が主治医に診断、方針、治療方法などの説明やアドバイスを受けた後に、主治医以外の別の医者に診断や方針、治療方法などに対して意見を伺う事』であり、アメリカではすっかり定着しているシステムである。 私の場合は、私が持っているとされる病気の分野においての専門医師を主治医が紹介してくださり、Second opinionを求めるように指示してくださった。 その主治医は『医療技術がどんどん進む中、私が考える治療方法が貴方にとって絶対的なものでもないし、また、貴方が希望する治療法なのかは定かではありません。世の中には色々な治療方法がありますし、Second opinion担当医師の意見をも聞く事も時に大切ですよ。』と良く仰ったのだが、その時に「患者の知る権利・選べる権利」を改めて実感したのである。 そして、ついにSecond opinionを伺う医師と対面の日、、、。 主治医が全て手配して下さったので、ファイル(検査結果など)や紹介状なども既にSecond opinionを伺う予定の医師に回っていたのだが、患者自身から主治医にSecond opinionを伺える医師を紹介してもらいたいと頼むケースもあるそうだ。 Second opinionの利点は、やはり別の医師の意見や考えを聞くことによって、主治医の診断を再確認出来ると共に、今後の方針や治療方法などにおいても選択肢が広くなる可能性があるところだろうか、、、。 Second opinion担当医師が別の治療方法があるなどの他の選択肢を教えてくれたり、主治医の診断を確認して下さったのだが、主治医とSecond opinion担当医師両者の意見を聞く事によって、病気や治療方法を十分に納得した上で自分なりに今後の治療の方向性を決める事が出来た点は良かったと思っている。 実はつい最近まで私のお姑ごんが入院していたのだが、お姑ごんも予めSecond opinion担当医師の話を聞いてから今後の治療方法を考慮したいという事で、主治医が勧める選択肢(手術や治療方法など)をとりあえず保留という形にした。 特に、お姑ごんの場合は難病と診断されたので、その診断に関しても他の医師の意見を聞きたいという気持ちもあったのだろう、、、。 お姑ごんの主治医もSecond opinion担当医師の紹介の手続きを済ませ、来週にでもSecond opinion担当医師と対面出来るように手配して下さった。 このように、幾ら定着しているシステムとは言え、Second opinion制度には、治療方法に対する最終的決定権が患者自身にある事を良く理解している医師が必要であるし、また、Second opinionを受けるという事は、患者自らが決断するという能動的姿勢が必要になってくるのである。 そういった意味でも、主治医やSecond opinion担当医師の意見や考えをしっかり聞き、患者なりに自分の病気や治療方法に対する認識を深める事も大切だと思うのだ。 日本では更に注目されているという、このSecond opinion制度、、、。 アメリカでとっくに普及されている理由や日本にまだ普及されていない理由は、やはり様々な面で異なるからだと思うのだが、果たしてどのようにこの制度が受け入れられていくのだろうか。気になるところである、、、。 追記: Second opinionを聞くというのは、ただ単に「医者を変えるということ」ではありません。 主治医とSecond opinion担当医師の意見が明らかに異なり、患者が後者を選んだ場合、または特殊なケース以外は、主治医の元で検査・治療を受ける事になります。 私の場合は、主治医の元でSecond opinion担当医師の立会いで治療を受ける事が出来ましたが、そういったケースもあります。 また、Second opinionを得ると言う事は、主治医とSecond opinion担当医師を比べたり、良し悪しを決めたりするものでもありません。 純粋に他の医師の意見も聞きたいという、患者の知る権利を尊重したシステムです。 また、Second opinionに関しては保険が適用されない場合やSecond opinion担当医師の紹介料がかかる場合もあるので、注意して下さい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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