シックハウスとオゾン 3
前回に続いて3回目です。シックハウスに悩む方から、オゾン製品を選択するためのデータを頼まれました。前回で「シックハウス」から「特定悪臭物質」へ調査の視点を切り換えました。それによって、下記の文献からオゾン脱臭の効果を示す情報が見付かりました。この情報からホルムアルデヒドに対してオゾン脱臭の効果が技術的に判断できます。ここまでくると化学技術情報の整理に使われている化学式を避けて通れません。情報を整理すると■「ホルムアルデヒド」は、有機化合物のうち最も簡単な“アルデヒド”のひとつで、分子式は CH2O、酸化メチレンとも呼ばれています。■「オゾンの酸化力」は、-CHO基などをもつ化合物との反応性が大きく、この基をもつ「ホルムアルデヒド」に対するオゾンの酸化分解は効果があると考えられます。今回の調査で、技術的に信じるにたりる知見が得られました。一般の方が製品を選定するためには、対象製品を使った試験データが一番です。関係先などで個別実施した試験データを調査していますが、やはり時間が掛かりそうです。ブログで難し過ぎると思いますが!参考になれば幸せです。(終わりにします!)***「オゾン利用空気清浄化システム専門委員会報告書」*****。(財団法人日本空気清浄協会 2003年)オゾン酸化法の脱臭原理 オゾンは、フッ素に次いで酸化力が強い物質であり、悪臭物質を酸化分解により脱臭する。オゾンは、-SH、=S、-NH3、N、-OH、-CHO基をもつ化合物との反応性が大きく、これらの基をもつ悪臭物質に対してオゾンによる脱臭は効果的であると考えられている。オゾンにより分解される臭気物質の中に、・分類:炭水化物および誘導体・成分:RCOH アルデヒド(R:アルキル酸)・効果:○(注)アルデヒドは、特定悪臭物質22種に規定されている。(著者補足)特定悪臭物質22種には、次のアルデヒドの6物質が規定されています。 <特定悪臭物質> -( におい : 主な発生源 )・アセトアルデヒド (刺激的な青ぐさいにおい:化学工場、魚腸骨処理)・プロピオンアルデヒド (刺激的な甘酸っぱい焦げたにおい:焼付け塗装)・ノルマルブチルアルデヒド(刺激的な甘酸っぱい焦げたにおい:焼付け塗装)・イソブチルアルデヒド (刺激的な甘酸っぱい焦げたにおい:焼付け塗装)・ノルマルバレルアルデヒド(むせるような甘酸っぱい焦げた:焼付け塗装)・イソバレルアルデヒ (むせるような甘酸っぱい焦げた:焼付け塗装)********************************