864771 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

aaa

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

キーワードサーチ

▼キーワード検索

フリーページ

カテゴリ

お気に入りブログ

カレンダー

日記/記事の投稿

2008/01/19
XML
カテゴリ:メディア
臨時国会が15日に終わったばかりですが、昨日、通常国会が開会しました(こちらを参照)。
福田首相は、施政方針演説を行い、国政の「五つの基本方針」を掲げました。
朝日新聞の記事によると、
(1) 国民本位の行財政への転換
(2) 社会保障制度の確立と安全の確保
(3) 活力ある経済社会の構築
(4) 平和協力国家日本の実現
(5) 低炭素社会への転換
の5点だそうです。
これを聞いて、どういう印象を持つか、というようなことをラジオでもやっていましたが、私の印象は、ズバリ、

ウソでしょう

ということです。
「改革」などやる気もないのに「改革を止めるな」と言っていた小泉元首相の真似をして、やる気もないのに、スローガンを並べている、と、言っても良いでしょうか。

しかしながら、福田首相自身には認識はないかも知れませんが、福田首相は、本質的なことをしっかり指摘していて、単に「消費者重視」という題目を掲げて言っているだけですが、「役所や公の機関がむしろ国民の害となっている例が続発している」と言っています。
福田首相は、日本の問題点として、官僚社会主義が問題であることを認識していて、行政や政治を「国民本位に改める」と言っているわけです。
しかしながら、社会保険庁を従わさせることもできず、薬害C型肝炎の対策でも議員立法でなければ対処できず、防衛省の不正解明も不十分で、どこからいくらで燃料を買っているのかということも明らかにできないままインド洋上給油活動を再開してしまう、など、福田政権ができて以降の流れを見ていれば、施政演説で、心にもないことを言っているとしか言いようがありません。
福田政権は、官僚社会主義という、巨大な塔の回りを、安倍前首相が右回りに90度回ったのを、45度戻った、というだけで、官僚制度、行政組織を、選挙の洗礼を受ける政治がどう制御していくのか、という視点は全く見えてきません。
この本丸に切り込まなければ、「改革」などあり得ないのです。

消費税の値上げなどを自民党内で検討していて「『生活者や消費者が主役となる社会』へ向けたスタートの年」などと言われても、白々しいと感じるばかりです。
「各党各会派が胸襟を開いて、話し合いが行われることを強く望む」という福田首相の言葉は、参議院の否決にもかかわらず、「新テロ特措法」を衆議院の3分の2の数の暴力で成立してしまったことで、これまた大ウソだということです。
胸襟を開いて話し合いをするのなら、参議院で否決されたら、次の参議院選挙で自民党が勝利するまで、インド洋上の給油活動を再開したくても再開してはならない、ということです。

昨日の日記「低級な各紙社説ライターには暗くなってしまう」でも書きましたが、読売・朝日・日経・毎日の社説を読んでいて、きょうもまた、絶望的になります。

まず、日本の閉塞状況を打開し、政治主導で、官僚制度、行政組織の制御を行えるようにするためには、政権交代が必要である、と、書く新聞が、一紙くらいあっても良さそうなものですが、そういう主張は全く見受けません。
ちょっと施政方針演説に批判っぽいことを書いて、あとは基本的に政権のゴマすりという姿勢です。
福田首相自身、しっかりと指摘している、「役所や公の機関がむしろ国民の害となっている」という、日本の本質的な問題点に触れている社説は、一つもありません。
年金問題でも薬害問題でも防衛省の不正問題でも、これだけ官僚組織の問題が明確になっているのに、読売・朝日・日経・毎日が全て「官僚社会主義」の問題を追及できないのです。
これが、今の日本の最大の不幸と言って良いと思います。

本日(2008年1月19日)付毎日新聞社説は、「演説のキーワードは『転換』だ」と言っています。
こうして、言葉の遊びの問題にスリ替えてしまうので、日本人の目が官僚組織の問題からそれてしまうのです。
毎日社説は、「小泉改革の影の部分を是正するのも当然必要だ」とか、「『改革に消極的』との印象を強めている」などと言っていますが、そもそも、「小泉改革」と言われているものは、田中真紀子外務大臣のクビを切ってヒゲの事務次官を残し、田中真紀子さんを自民党から放逐してしまった段階で、どこも改革ではないのです。
仮に、田中外務大臣の施策がデタラメであったとしても、官僚組織が田中大臣のクビを切るのではなく、選挙で落選させれば良いことです。
毎日社説で唯一正しい指摘は、「強まっているのは米国追従のイメージ」という指摘だけで、あとは、政権に媚びているだけ、こんな新聞なら、福田首相の言葉を素直に聞いていればよいのであって、新聞には社会的存在価値はありませんね。
「強いリーダーシップを示す必要」とか、「『ガソリン国会』だけでいいはずがない。与野党とも、もう少しスケールの大きな議論を展開」するべきだ、など、民主党が消費税の値上げに反対したり、ガソリン税の暫定税率に反対するのはまかりならん、という指摘をするのだったら、この国は、国民の悲鳴などに耳を傾ける必要はない、中国のように、自民党だけが合法政党の独裁政権であって良い、ということです。

日経新聞社説は、福田首相の演説を「メッセージ性の欠けた」演説だと評価するだけで、これでは、福田首相の演説以上にメッセージ性の欠けた社説で、何を主張したいのかサッパリわかりません、と言うか、政権批判をしたくない、既得権益にあずかりたいという腹が見え見えです。
日経社説だけが、僅かに、「官僚や族議員らの抵抗を押し切る強い指導力が要る」ということを言っているのですが、「官僚社会主義打倒」という意味で言っているのかどうか?
日経社説の「巨額の長期債務を抱え、環境問題が国際社会の最優先課題となる中で、ガソリン消費を奨励する暫定税率の撤廃が適切か」に至っては、その低俗趣味に笑ってしまいます。
ガソリン価格が高騰して、生鮮食料品の運搬コストなどに影響が出ているのに、ガソリンの高騰分を少しでも抑えようとすることが、「ガソリン消費の奨励」などと形容できる感覚は、もはや、言論人としての適性を疑わずにはいられません。

読売新聞社説は、日経社説と同様、福田首相の施政方針演説を、「既存政策の集大成」、「メッセージ性に欠ける」と評価していますが、基本的な立場は、自民党政権を死守しようということであって、国民生活を切り捨ててしまえと言いたいのでしょう。
「国民に苦い薬を飲ませろ」と主張していますが、このどこが「国民本位」なのか、へたっている国民からさらに消費税をまきあげる、ということをやれば、国内経済は凍り付き、息の根が止まってしまいます。
とにかく、国民を叩け、ぶちのめせ、の読売社説は、国民の生活を守ろうとして立ち上がっている民主党について、「ガソリン値下げ国会」「ガソリン解散」では「政局最優先の大衆迎合の矮小な政治」だと言うのです。
こういう新聞を多数の日本人が読んでいるというのも、究極のブラック・ジョークです。

朝日新聞社説は、やや主張が他紙とは異なります。
福田首相の演説について、「政権維持が難しそうになると、がらりと目先を変える」という言い方で、集団的自衛権論議に必死だった安倍前政権から政治姿勢が変化していることを書いていますが、この指摘は正しいと思います。
目先を変えられたことに騙されて、有権者が選挙で「自民党」と書くと、また、集団的自衛権論議を再開させて、貧乏人は戦場に行って死んでこい、とやり始めるのです。
ですが、「よほどの指導力がなければ、バラマキの復活につながりかねない」と、財政規律を主張するだけでは、日本が沈没してしまいます。
バラマキでも良いのです。
努力した人のところに努力した分だけお金が回ればよいのです。
労働者派遣をやって、弱者のそもそも小さい利潤から上前をピンハネして稼ぐような企業に金を回すな、ということです。
高齢者福祉の現場で努力している人をワーキング・プアにさせるな、ということです。
朝日社説が「内向きばかりに目を奪われて日本丸が沈み始めては元も子もない」というのは、全く違います。
日本は「新テロ特措法」でもわかるような外向きの政治と、ブルドック・ソース社に対するTOB事件の判決のような鎖国的意識によって閉塞状況に置かれているのです。
日本人の目を外に向けて、内向きの政治が行われるべきなのです。
例えば、EU主導で厳しい地球温暖化対策目標を掲げさせておいて、日本の環境技術を世界に高値で買ってもらう、国内向けには、補助金を出してでも環境技術を推進する、という視点が必要なのです。
京都議定書の日本の目標を守るために、ゴミを一括焼却せずに、PETボトルをリサイクルに回すべく分別収集を市民に訴えておきながら、実は、分別収集されたPETボトルを、地方自治体から補助金をもらった廃品回収業者が、再資源化に回さずに、中国に売りつけ、中国でどうしているかを調べたら、低コストで燃やしていて、何のことはない、しっかり二酸化炭素になっていた、国内の再資源化工場は遊んでいる、ということでは、日本が京都議定書を守ったところで、何の意味もありません。
どうして、再資源化技術を日本人は大切にしないのか、再生紙の問題が叩かれていますが、要するにこの問題も、再生紙に回す古紙を中国が買ってくれるので、日本国内で再生紙に回す古紙が不足してコスト高になってしまうところに問題の本質があるように思います。

読売・朝日・日経・毎日の社説を読んでいると、日本にはもう再生の可能性はないのか、と、思ってしまうなあ。
日本の不幸は、マスコミと、マスコミを軽く信じてしまうお人好し日本人の問題ですね。

----------------

理工系受験生向け大学入試問題研究サイトはこちら
大学入試問題検討ブログはこちら

----------------

応援、激励、賛同のコメントはこちらへお願いします。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2008/01/19 10:16:09 AM



© Rakuten Group, Inc.