虚弱（だった人の）日記

東京電力記者会見　2011年3月31日（夜）
2011年04月01日（金）
【3月31日　21時会見要旨】

映像はコチラ　http://iwakamiyasumi.com/archives/7981

冒頭、上杉隆氏が再三にわたって追及してきた「プルトニウム測定の時期と発表時期の矛盾」について回答。時系列を明らかにした。


東電側は今まで、敷地内のプルトニウムの測定は行わないのかという質問に対し、「（プルが漏れている可能性は低いので）測定する予定はない」→「機器が無いので測定できない、今後外部に発注して測定する方針」などと回答してきた。

しかし、28日の会見では一転して「21日・22日に土壌サンプルを採取し、日本分析センターに依頼したところ、プルトニウムが検出された」と発表。
これに対し、上杉氏は「少なくとも26日の会見では東電は「測定は出来ておらず、『今後外部に発注して測定を行う方針』と、現段階では測定は行っていないと語っていたのに、実は行っていた、これは矛盾するのではないか。」と主張し、東電側に回答を求めていた。

今回、東電側はその矛盾を認め、釈明した。
さらに、実は25日にもサンプルを採取していたことを明らかにし、今後は毎週月・木曜日に採取し分析すると発表、結果が出次第速やかに報告するとした。

また、日本分析センターのHPに、プルの測定は22時間で出来ると記載されており、21日～28日というのは時間がかかりすぎではないか、との質問の回答として、22時間というのはあくまで検出器にかけている時間を指し、サンプルの運搬・精製に３日、測定結果の分析・評価に1日、東電側での取りまとめに1日かかるとした。

これを受けて上杉氏が
「3月14日にプルサーマル3号機が爆発したのに、21日に採取というのは遅すぎるのでは」と指摘すると、東電側は「まず一次的に被爆のおそれのあるヨウ素やセシウムの測定に注力し、半減期が長いプルトニウムは優先順位が2番目だった」と、測定が遅れたという認識はないとした。

その他、様々な質問が次回持ち越しの宿題となった。
主な宿題は以下。

Q,核種分析が以前は朝採取して夜の発表だったのに、最近では発表まで36時間かかっている理由は？
A,確認して回答する。

Q,原子炉に近づけばプルの濃度が上がるという認識で良いか
A.プルは粒子状なので、近ければ濃い、遠ければ薄いという訳ではないが、近い方が濃い傾向がある。原子炉近くでの測定については検討。

Q,トレンチのたまり水の分析が遅れた理由
A,確認して回答する。

Q,タンクの残容量、あと何日間くらい水を貯められるのか？
A,確定値を出すのは難しい

Q,トレンチの水位の変化は？これの値で海に漏れているかどうかがわかる
A,継続的に示していく

Q,現場の作業員の線量計が足りていなかったという話は事実か？
A,確認する。

Q,タービン建屋地下のたまり水の現状は？
A,確認する。

Q,核種分析にかかる時間を、プルのように時系列で示してほしい。
A,次回までに示す。

数々の宿題に対し、記者が指摘するまで回答しないという場面が、これまでの会見でしばしば見受けれられるだけに、これらの宿題に対し今後もひとつひとつ注視していく必要がある。

【IWJ佐々木隼也】