オランダ ネーデルラントより

「混サウナ体験！」
と書くと、まるで某スポーツ新聞系の
見出しと勘違いされそう。

しかし、久しぶりのこのすがすがしい
「カルチャーショック」を受けた！
下世話にならぬよう、
なるべく、格調高くかきます。

なんでも異国の文化は貪欲に取り入れ、
敬意を払って理解しようというパティターニ。
さすがに「混サウナ」だけは激しく躊躇しました。
日本の温泉の「混浴」ですら眉をひそめる。

ある大学の同級生が「混浴」の温泉をみつけて若気の至り
で喜び勇んで（？）入ってみたら、おばあちゃんばっかり
でがっかりしたといっていたっけ。
さらにそのおばあちゃん達が近寄って囲んできて
「どこからきたの？」
などなど聞かれたり、じろじろ見られてとっても
恥ずかしかったといってたっけ。
きっとそのおばあちゃん達には彼が遠く離れて
住んでいる孫を思い出したんだろうね。

彼は他の混浴も挑戦（？）したけれど、
やっぱりおばあちゃん、おじいちゃんしかいなかったとこと。
日本の混浴温泉では期待していたような、
淫猥なましてやセクシーな場面を想像してはならず、
ましてやTVの宣伝や特集のような
若いピチピチの美しいお姉さん達が
湯浴みしているなどとゆめゆめ考えはいけない
というのが彼の結論でした。

ドイツでの混サウナも何かこれに通じるところがある。
日本の混浴温泉がおじいちゃん、おばあちゃんの
「ほのぼの」とした「癒し系」とすれば、
当てはまる形容詞が「快活」、「健康」、「律儀」かな？
ドイツなのでやっぱり「秩序系」、「礼儀他正しい系」が
これにきっちりと付け加えられます。

「ものは試し、エイヤ！」と
ドイツの某ホテルのサウナに入ってみた。
さすがに恥ずかしくて、タオルを巻いしまった。
若い人、中年、年配の人、いろんな年齢層の人
が静かに礼儀正しく、秩序だててサウナを使用。

話すときも大声ではなくヒソヒソと静かに周りに迷惑が
かからないように気をつかう。
というかそれが当然のようにふるまっていました。

目の白目の部分が異様に充血して、
口をあけてじぃーと見ている人はなし。
変質者、およびストーカー、盗撮者のような人間は皆無。
そのホテルは格式高い高級ホテル
で滞在客、サウナ利用客もそれなりの格調高い人ばかり
のようでした。

しかし、10人以上イッペンにスッポンポンの
ドイツ人のおっちゃんをみたのは
生まれてはじめてだ。

一緒にいったオランダ人の男性は、
「日本のセントーで、100人以上は、スッポンポンの
日本人男性をみたことあるよ～！
ボクのほうがよく知っている！」

「オランダ人もドイツ人も、見てないフリして、
しっかり見てるのサ！」
キャッキャと子供のようにはしゃぐ。
ちなみに彼は、東京に駐在経験あり。

これが、混サウナ＠ドイツのイニシエーション。
しかし、終わってみると、妙にすがすがしい。
生まれ変わった気分！

今まで、恥じていた自分がはずかしい！
どうして、ハダカが恥ずかしいのだ！
人間の自然な姿じゃないか。
美しいじゃないか！
それを、恥じるだなんて！
ヨコシマな淫乱な気分になるほうが、おかしい。
不健康だ～！

まるで、ヨーロッパの中世から、
イタリアルネッサンスにめざめたようだ。

または、近世ヨーロッパ人が、混浴の日本人をみて、
ショックを受けたが、日本の文化を理解
できるようななったような。

久しぶりのこのすがすがしい
「カルチャーショック」！
月並みな表現でスミマセン。
世界が小さく感じる今現在。
「カルチャーショック」を感じなくなったこのごろ。
しかし、声を大にしていいたい。
このすがすがしい「カルチャーショック」を！

翌朝のバッフェ式朝食をとるため、ホテルの
カフェテリアにいくと、いるいる。
「あ、サウナであったあの人、この人」
と見分けがついて、不思議な気分。
先方も同じなのか、見てないフリして
「あ！日本人がサウナにいる！」
と不思議に思ったのかな？

これが日本だったら大変なことになるだろうなぁ～。
どんな3星ホテル、超高級ホテルでもこうはいかない。
きっと盗撮者が続出。
インターネットで流したり。
ビデオにして売ったり。
女性客とのトラブルが絶えず。
混サウナは閉鎖されてしまうでしょう。
または一部の買春、風俗店では以外に流行るかも。

ドイツ人が律儀で礼儀正しく秩序正しいのは
よく知っていたつもりでもこう律儀とは。
礼儀正しい面でよく、日本人とドイツ人は似ている
とかいわれるけれど、違うと思うな～。

ドイツのある公共の公園でもヌーディストパークが
あると聞いたことがある。
その噂をききつけて同級生が
（前述と同人物だったと思うけど）
わくわく、胸をドキドキしながら行ったらしい。
ゴージャスなブロンド、ブルーアイの若いドイツ人の
女性がセクシーに駆け回っているのを想像していたらしい。

結果はというと、どこにもピチピチ金髪美人はおらず
「バーベキューされたような赤や茶色っぽい人間大の
でっかいハムがゴロゴロと草の上に転がっている」
という感想でした。
ハムなんて失礼な！ドイツ人のひとが聞いたら怒られるゾ！
スミマセン。

卑猥や淫猥な雰囲気なんぞかけらもなく。
とにかくあまりの「健康」「健康」また「健康」の連続。
食傷したとか。
「健康」のどこが悪いのしょうかね？
彼にとっては見えそうで見えないでも、「チラッ」としか
見せない「チラリズム」のほうがよほど胸がドキドキする
とか。まあ、最近は日本も「チラリズム」の美徳は薄れつつありますが。